マカオ衛生局、韓国人旅客全員に対する健康調査票提出義務化を決定=虚偽記載には罰則も、MERS水際対策一層強化

韓国におけるMERS(中東呼吸器症候群)の感染拡大を受け、香港・マカオでは韓国への渡航自粛勧告を発出したほか、空港では韓国からの到着便搭乗者に対する体温計測体制を強化するなどの水際対策も進められている。

マカオ政府衛生局は6月13日、韓国からマカオへのMERS上陸を阻止を目的とした水際対策を一層強化すると発表。同日以降、空路、海路、陸路でマカオ入りする韓国パスポート保有者全員に対し、健康調査票(中国語正式名称:健康申報表)の記入、提出を義務化することを決めたという。

健康調査票には氏名、性別、年齢、職業、旅券番号、マカオまでの利用交通機関の詳細、マカオにおける滞在場所と電話番号のほか、過去2週間以内の渡航歴、発熱、咳、呼吸困難などの症状の有無を申告するもの。なお、マカオの伝染病予防法に基づき、虚偽記載については、最高6ヶ月の懲役などの罰則規定がある。

また、マカオ衛生局では、MERSと疑われる症状が出た場合の対処法などをまとめたチラシを制作し、マカオ警察当局の協力を得て韓国人旅客に対して配布を行うとしている。

世界遺産、カジノ、食文化といった独特の見どころを有するマカオは年間およそ3150万人(のべ、2014年実績)の旅客が訪れるアジア有数の観光都市として知られる。大中華圏と呼ばれる中国本土、香港、台湾からの旅客が大半を占めるが、それに次いで多いのが韓国だ。

マカオを訪れる韓国人旅客は近年増加傾向にあり、昨年(2014年)は前年比16.9%増の約55万人、今年1〜4月累計では前年同期比12.7%増の約21万人に達している。

マカオ衛生局がマカオを訪れる韓国人旅客に記入、提出を義務化した健康調査票(資料)—本紙撮影

マカオ衛生局がマカオを訪れる韓国人旅客に記入、提出を義務化した健康調査票(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  3.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  4.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  5.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun