香港の低所得者向け「小部屋住宅」の1人あたり居住面積、監獄より小さい=4.4平米未満

不動産価格が高騰を続ける香港では、古い集合住宅の1ユニットを複数の小さな小部屋に分割した「サブディバイデッド・ユニット(subdivided units)」と呼ばれる独特の賃貸住宅が存在し、主に低所得者が入居している。

香港の日刊紙「アップルデイリー」が6月26日付紙面で報じた内容によると、香港中文大学などの調査で、サブディバイデッド・ユニット入居者の収入に占める家賃の割合は4割以上を占め、1人あたり居住面積は香港の監獄が定める雑居房の1人あたり空間49.5平方フィート(約4.6平米)を下回る47.8平方フィート(約4.4平米)未満であることが分かったという。

調査は過去半年の間に香港の7地区にある66のサブディバイデッド・ユニットを対象に、実地測量や入居者への聞き取りで家賃、世帯収入、居住面積などのデータ収集を行ったもの。

香港には約8.64万戸のサブディバイデッド・ユニットがあり、1部屋あたり3人計算で26万人もの人が居住しているとのこと。不動産価格の高騰に伴う家賃の上昇により、1人あたり居住面積は2年前の調査時から3割近くも縮小した一方で、収入に占める家賃の割合は11.9ポイント上昇している。

香港の町並み。九龍半島の尖沙咀からヴィクトリアハーバー、香港島のセントラルを望む(資料)—本紙撮影

香港の町並み。九龍半島の尖沙咀からヴィクトリアハーバー、香港島のセントラルを望む(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月1日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持する…
  2.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)が…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  4.  マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女…
  5.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜2月累計の歳…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun