通貨供給量微増、預貸率上昇に転じる=15年5月、マカオ貨幣・金融統計
- 2015/7/7 9:35
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は7月6日、今年(2015年)5月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)が前月に続いて微増、また、総体銀行預貸率が上昇に転じたとする最新統計を発表した。
【マネーサプライ】
流通貨幣が1.0%上昇、通知預金が1.9%の下落となり、M1は前月比1.4%減。同時に、準通貨負債は0.4%上昇、通貨供給量M2は0.2%増の4934億パタカ(日本円換算:約7兆5829億円)となった。前年同月と比較してM1が1.3%、M2が4.1%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は26.7%で前月から0.1ポイント下落、前年同月から2.8ポイント上昇、香港ドルの比重は50.9%で、前月から0.3ポイント下落、前年同月から1.7ポイント上昇、人民元の比重は11.4%で、前月から0.2ポイント、前年同月から5.6ポイントのそれぞれ減、米ドルの比重は8.8%で、前月から0.7ポイント、前年同月から0.9ポイントのそれぞれ増。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.2%増の4818億パタカ(約7兆4046億円)。通貨別ではマカオパタカが0.4%、香港ドルが0.4%、人民元が1.9%のそれぞれ減、米ドルが8.5%増、その他外貨は変わらず。非マカオ居民による預金は前月から4.1%上昇の2483億パタカ(約3兆8158億円)。公共部門の銀行システムへの預金は3.5%下落の1187億パタカ(約1兆8242億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比0.8%上昇の8487億パタカ(約13兆427億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.3%、42.6%、13.6%、21.2%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比2.0%増の3671億パタカ(約5兆6415億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ26.6%、66.0%、0.9%、6.0%で、金額ベースでは975億パタカ(約1兆4984億円)、2433億パタカ(約3兆7390億円)、32億パタカ(約492億円)、219億パタカ(約3366億円)。対外部門への融資は前月比2.6%増の3680億パタカ(約5兆6554億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.5%、22.5%、18.4%、51.7%で、金額ベースでは56億パタカ(約861億円)、827億パタカ(1兆2709億円)、676億パタカ(約1兆389億円)、1903億パタカ(約2兆9245億円)。
【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は5月末時点で前月末と比較して1.5ポイント上昇の61.1%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.3ポイント増の86.6%。