マカオの文化財にスプレーで落書き、フィリピン人の男5人逮捕=修復費用は政府負担
- 2015/8/5 9:36
- 社会・政治
マカオ司法警察局は8月4日、先月(7月)マカオ旧市街地にある聖ラザロ地区の文化財建築物の壁面に黒色のスプレーを使ったとみられるアルファベットや記号が描かれていた事件について、捜査を進めた結果、7人の容疑者を特定し、このうち5人を8月3日に逮捕したことを明らかにした。
容疑者はいずれもフィリピン人だという。警察の取り調べに対し、男らは7月11日の夜に酒を飲んだ後、7ヵ所に落書きをしたことを認め、動機については悪ふざけだったなどと供述しているという。警察は、逮捕した5人のうち4人を加重器物破損罪で、1名についても犯行に加わったことが強く裏付けられるとして、全員を送検した。
落書きされた文化財の壁面については、政府文化局が暫定的に費用を負担した上で修復作業を行う方針。修復費用は2.1万パタカ(日本円換算:約33万円)
マカオには、旧市街地を中心に、東洋と西洋の建築文化が融合したエキゾチックな町並みが多く残り、世界各地から訪れる観光客を魅了している。中でも、古き良き南欧の雰囲気を感じさせる聖ラザロ地区は、特に人気が高いエリアとして知られる。
近年、マカオは多数の労働者を海外から受け入れており、その数は6月末時点で総人口64万人の3割にあたる18万人以上に達している。出身地別では中国本土がおよそ半分を占めトップだが、フィリピンは2.3万人で2番目に多い。