マカオ税関、無許可の「リラックマ」テーマカフェ摘発=商標権侵害、店主らを起訴

日本で2003年に登場し、すっかりお馴染みとなった癒し系のキャラクター「リラックマ」だが、日本から遠く離れたマカオでも高い知名度と人気を誇る。しかし、その人気に勝手に便乗して商売を展開する悪徳業者も存在するようだ。

マカオ税関は8月6日、マカオ・北区にある「リラックマ」をテーマにしたカフェに対し、商標権所有者から許可を得ず営業しており、商標権を侵害した疑いがあるとして摘発を行い、店主と従業員の計2人の身柄を拘束した。知的財産権関連法違反で起訴する方針という。

マカオ税関の発表によると、「リラックマ」の商標権を所有する日本のサンエックス社から事前に通報を受けていた案件で、税関知的財産権チームによる内偵捜査などを通じて違法行為の証拠固めが進められたとのこと。サンエックス社はマカオで同キャラクターの商標を登録済み。

摘発の際、店内からは「リラックマ」ブランドの商標を侵害した疑いのある食器やチラシなど1381点が押収された。また、店舗のインテリアや集客のためのフェイスブックを使った集客プロモーションでもキャラクターの図案及びセリフを無断使用していたという。税関及びサンエックス代表者の初歩鑑定によると、いずれも公式商品ではなく偽物であることが確認されたとのこと。

なお、マカオ税関では、仮に公式商品を使用していたとしても、営業目的の場合は商標権所有者から許諾を得る必要があるとの見解を示している。

マカオ税関が商標権の侵害の疑いでテーマ型飲食店を摘発したのは今回が初めて。

マカオ税関が無許可の「リラックマ」テーマカフェを商標権侵害の疑いで摘発(写真:マカオ税関)

マカオ税関が無許可の「リラックマ」テーマカフェを商標権侵害の疑いで摘発(写真:マカオ税関)


マカオ税関が商標権侵害の疑いで摘発した無許可の「リラックマ」テーマカフェの外観=8月6日、マカオ・北区(写真:マカオ税関)

マカオ税関が商標権侵害の疑いで摘発した無許可の「リラックマ」テーマカフェの外観=8月6日、マカオ・北区(写真:マカオ税関)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月11日、(前月28日にミャンマーで発生し、隣国のタイでも大きな…
  2.  マカオでは世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする…
  3.  格安航空会社(LCC)大手エアアジアグループのタイ・エアアジア(FD)は4月10日、香港で会見を…
  4.  マカオ大学マカオ研究センターと経済学部は4月10日、今年(2025年)マカオのマクロ経済予測の更…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月10日に会見を開き、「第13回マカオ国際ツーリズム(産業)エキ…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun