マカオ、カジノ低迷長期化で経済停滞も雇用の安定続く=失業率1%台維持、平均月給2ケタ上昇

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年7月まで14ヶ月連続で前年割れを記録するなど、マカオ経済の屋台骨となるカジノ市場の低迷期に入って1年余が経過した。

目下、マカオ政府の歳入の実に8割をカジノ税が占める。また、マカオの就業人口の5分の1以上がカジノ企業に勤務し、ホテルや観光、小売といった周辺産業も含め、カジノが直接または間接的に多くの市民の生活を下支えしている。昨今の経済停滞の長期化を受け、雇用に対する心配の声も聞かれるようになった。

マカオ政府統計調査局が公表している雇用関連統計によると、マカオの今年第2四半期の失業率は1.8%で、前年同期の1.7%から0.1ポイント後退したが、依然として1%台をキープできている。さらに、就業人口の平均月額給与は1万5000パタカ(日本円換算:約23.3万円)で、実に1年間で15.4%、2000パタカ(約3.1万円)の上昇となっている。

なぜ、低迷期にも関わらず、雇用の安定と給与の上昇が続くのか、気がかりなところだろう。

マカオの日刊紙「澳門日報」が8月9日付紙面でこの件に関する専門家の見解を紹介している。カジノ市場の低迷が続いている中ではあるが、マカオのカジノライセンスを保有する6陣営がいずれも多くの雇用が必要となる大型IRの開発プロジェクトを進めており、人材獲得需要が高い状況にあることが挙げられるという。そのため、失業率1%台という売り手市場において、人材確保のための大盤振る舞いが見受けられるとのこと。カジノVIPルームの売上減などによりカジノ6陣営の業績は芳しくない状態となっているものの、それでも黒字を確保できており、余力があるそうだ。

なお、マカオでは政府が旗振り役となり、カジノ一辺倒からの脱却を目指して産業の多角化や訪マカオ旅客ソースの多源化を図る動きも本格化している。

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月1日、”アイス”と呼ばれる覚醒剤の密売に絡み、マカオで内装工として就労する…
  2.  マカオ司法警察局は3月29日、中国人(中国本土居民)で構成される偽造ゲーミング(カジノ)チップ犯…
  3.  マカオとスペインのマドリードを結ぶエチオピア航空による国際貨物定期便が4月3日に就航。同日、マカ…
  4.  マカオ政府金融管理局は4月3日、今年(2025年)2月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下…
  5.  マカオ・コロアン島の北部・聯生海濱路で4月1日、地元の60代の女性が野犬に咬まれる事故が発生。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun