マカオカジノ大手MGM、新IR計画の遅延説を全面否定=当初予定通り16年Q4竣工目指す
- 2015/8/20 21:31
- カジノ・IR
マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年7月まで14ヶ月連続で前年実績を下回り、市場低迷が長期化の様相を呈している。目下、再開発エリアのコタイ地区では、マカオの経営権を持つ6陣営を中心に大型IR(統合型リゾート)建設プロジェクトが進んでいるが、一部で進捗の遅延が見受けられるとも伝えられている。
マカオの日刊紙「澳門日報」が8月20日付紙面で報じた記事によると、6陣営の一角にあたるMGMチャイナホールディングスのグラント・R・ボウイCEOは19日、同社が開発を進める「MGMコタイ」の建設工事が遅延としていると一部メディアに名指しで報じられたことについて、情報ソースが不明であると全面否定した上、計画通りのペースを維持しており、当初計画通り2016年第4四半期の竣工を予定しているとコメントしたという。
また、マカオのカジノ売上の低迷が長期化している現状について、かつての規模まで回復する時期は読めないが、将来的には楽観視できるマーケットであるとの見方を示した。さらに、市場が困難に直面している今だからこそ、カジノ運営企業として、新IRプロジェクトの実現を通じて新要素を増やし、より多くの旅客を吸引していく必要があるとし、来るべき日に向けたスタッフのトレーニングを通じたサービス品質の向上などを図ると付け加えた。
MGMチャイナが今年上半期の業績発表会で配布した資料によると、「MGMコタイ」のホテル客室数は約1500、カジノは最大500台のゲーミングテーブルを収容可能で、延べ床面積の85%以上をノンゲーミング(非カジノ)要素に充てる計画とのこと。
なお、同紙は同日付の記事で、米ラスベガスサンズ系のサンズチャイナがコタイ地区で開発を進める新規大型IR「パリジャン」の完成時期が当初計画から約1年遅延すると報じた。今回のMGMチャイナを含む他陣営は当初計画通り開発を進める意向を示している。