マカオのカジノ、電子ゲーミング機の存在感増す

伝統的にバカラを中心とするテーブルゲームの人気が高いマカオのカジノにおいて、売上に占める電子ゲーミング(カジノ)機の割合が増加傾向にあるという。

マカオの月刊英字経済誌マカオビジネスが9月7日付電子版で報じた記事によると、カジノ業界に特化した調査及びコンサルティングを手掛けるユニオン・ゲーミング・リサーチが公表した資料の中で、今年8月のマカオのカジノ売上186.23億パタカ(日本円換算:約2784億円)のうち、電子ゲーミング機の占める割合は5.7%となり、過去最高を記録したことがわかったとのこと。

ユニオン・ゲーミング・リサーチは、電子ゲーミング機の存在感が増している背景として、テーブルゲームによる売上の減少があるとしている。

マカオ全体の月次カジノ売上は、昨年6月から今年7月まで15ヶ月連続で前年割れとなっており、低迷が長期化の様相を呈している。今年1〜8月の累計カジノ売上は36.5%減の1588.82億パタカ(約2兆3750億円)。マカオのカジノ売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。さらに、直近の中国株式市場の不安定感、人民元の相次ぐ切り下げが中国人ギャンブラーのマカオ渡航意欲のさらなる減退につながる可能性も指摘されている。

電子ゲーミング機のイメージ。写真はLTゲーム社のライブ・マルチ・ゲーミング・システム—本紙撮影

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