蛇頭による不法入境の検挙相次ぐ

マカオ政府税関(海關)は11日、今月7日夜、蛇頭による不法入境事案が2件連続発生し、2名の蛇頭と3名の中国籍不法入境者を検挙、送検したと発表。

7日19時05分、税関職員がタイパ島の西灣大橋近くで1名の中国籍男子不法入境者を検挙、男は珠海市の洪灣埠頭から木製モーターボートを使って上陸したと自供。また、税関の高速艇で付近海域を捜索した結果、木製モーターボート1隻を発見し、乗っていた中国籍の男子1名を検挙。洪灣埠頭から1名の中国籍男子に対しマカオへの密入境を企て、成功したことを認めた。

その約1時間後の20時10分、タイパ島のオーシャンガーデン前の海岸に1隻の木製モーターボートを発見し、中から1名の中国籍操縦者及び2名の中国籍男子不法入境者を検挙。前の事案と同じく、珠海市の洪灣埠頭から出発し、密入境を企てたことを認めた。

調べによると、密入境を試みた中国籍男子3名は、ともに珠海市の拱北イミグレーションで見知らぬ男に密入境による賭博目的のマカオ渡航を手配されたという。渡航費は1人あたり1,500~2,000人民元。操縦者2名については珠海市の洪灣で知り合いから密入境補助を依頼されたとし、報酬はそれぞれ200人民元、1,500人民元だった。

中国籍(中国本土)旅行者がマカオを渡航する際、一般的にビザに相当する渡航許可が必要。渡航頻度が厳格に定められているほか、本籍地によっては渡航が許可されない場合もある。そういった隙間を狙った蛇頭による密入境ほう助事案は後を絶たない。

蛇頭の検挙現場は写真中央奥の橋のたもと付近(資料)―本紙撮影

蛇頭の検挙現場は写真中央奥の橋のたもと付近(資料)―本紙撮影

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