マカオ政府、ドッグレース継続の是非に関する学術調査実施
- 2015/9/29 8:39
- カジノ・IR
カジノばかりが目立つが、マカオには競馬、グレイハウンド犬を使ったドッグレース、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種ギャンブルも存在する。
このうち、ドッグレースの独占経営権契約が今年(2015年)10月末に満期を迎える。かつてマカオのギャンブルの花形として栄えたドッグレースだが、近年はファンの高齢化、売上の減少、施設の老朽化が進み、さらには動物愛護団体から虐待だとする指摘を受けるなど、存続の是非が活発に議論されるようになった。
崔世安マカオ行政長官は9月28日、マカオ大学ゲーミング研究所に対し、ドッグレース継続の是非に関する学術調査を委託したことを明らかにした。具体的な内容については、数十年の歴史を有するドッグレースをすぐに閉鎖する必要性の有無について、市民からの意見ヒアリング、ギャンブル構成の多元化、ドッグレース場周辺地区の開発適合性といった観点で調査を行うものとし、1年以内の完成を目指すと説明した。
なお、昨年のドッグレース売上は1億4500万パタカ(日本円換算:約22億円)で、カジノの3515億2100万パタカ(5兆2687億円)に遠く及ばない規模となっている。
マカオのドッグレースを運営するマカオ逸園カニドローム社はマカオカジノ最大手のSJMホールディングスやマカオジョッキークラブ(競馬)、スポーツくじ及びドッグレースなどを傘下に持つ総合観光・娯楽企業グループSTDM社(本社:マカオ)グループの一員。