マカオ国際空港、逆風下も好調持続=1-9月旅客輸送量6%増 新路線開設効果 12月沖縄線も

アジアを代表する観光地のマカオ。昨年(2014年)、人口64万人のマカオを訪れた旅客数は3150万人(のべ、以下同)に達し、過去最高を記録した。しかし、今年に入って以降は減少傾向にあり、最新統計によると1〜8月の累計は3.2%減の2043.8万人にとどまる。

マカオは中国南部を流れる珠江の下流域(珠江デルタ)に位置する。陸路、海路、空路でのアクセスが可能だが、旅客総数が減少する逆風下においても、マカオ国際空港は好調を維持しているという。

マカオ国際空港運営会社CAMが10月5日発表した最新実績によると、今年1〜9月の累計旅客輸送量は前年同期比6%増の430万人、離発着回数は7.5%増となった。方面別の旅客動向では、東南アジア路線が14%増、台湾路線が4%増、中国本土路線が1%減。今年に入って以降、新規路線の開設が相次いだことも伸長の要因となったようだ。

直近では、9月22日にジェットスター・パシフィック航空がベトナム・ホーチミン線、9月29日に海南航空が中国・海口線をそれぞれ新規開設。今後も、10月及び11月に韓国航空会社の新規参入、11月にはエアアジアのタイ・パタヤ線、12月にはジェットスター・パシフィック航空の沖縄(那覇)線なども予定されている。

1995年に開港したマカオ国際空港はジャンボジェット機の離発着が可能な3420メートルの滑走路を持ち、24時間運用を行っている。

今後、香港とマカオ・珠海を結ぶ港珠澳大橋の開通によってマカオと香港国際空港の間が約30分の距離となることから、マカオ国際空港は圧倒的に広い就航都市ネットワークを持つ香港国際空港との熾烈な競争に晒される見通し。香港国際空港は、第三滑走路の建設計画があると報じられている。マカオ周辺の珠江デルタ地区には香港のほかにも、シンセン、珠海、広州に空港があり、世界有数の空港激戦区といわれる。

マカオ国際空港の出発フロア(写真:CAM)

マカオ国際空港の出発フロア(写真:CAM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun