マカオ国際空港、逆風下も好調持続=1-9月旅客輸送量6%増 新路線開設効果 12月沖縄線も
- 2015/10/6 13:28
- 産業・経済
アジアを代表する観光地のマカオ。昨年(2014年)、人口64万人のマカオを訪れた旅客数は3150万人(のべ、以下同)に達し、過去最高を記録した。しかし、今年に入って以降は減少傾向にあり、最新統計によると1〜8月の累計は3.2%減の2043.8万人にとどまる。
マカオは中国南部を流れる珠江の下流域(珠江デルタ)に位置する。陸路、海路、空路でのアクセスが可能だが、旅客総数が減少する逆風下においても、マカオ国際空港は好調を維持しているという。
マカオ国際空港運営会社CAMが10月5日発表した最新実績によると、今年1〜9月の累計旅客輸送量は前年同期比6%増の430万人、離発着回数は7.5%増となった。方面別の旅客動向では、東南アジア路線が14%増、台湾路線が4%増、中国本土路線が1%減。今年に入って以降、新規路線の開設が相次いだことも伸長の要因となったようだ。
直近では、9月22日にジェットスター・パシフィック航空がベトナム・ホーチミン線、9月29日に海南航空が中国・海口線をそれぞれ新規開設。今後も、10月及び11月に韓国航空会社の新規参入、11月にはエアアジアのタイ・パタヤ線、12月にはジェットスター・パシフィック航空の沖縄(那覇)線なども予定されている。
1995年に開港したマカオ国際空港はジャンボジェット機の離発着が可能な3420メートルの滑走路を持ち、24時間運用を行っている。
今後、香港とマカオ・珠海を結ぶ港珠澳大橋の開通によってマカオと香港国際空港の間が約30分の距離となることから、マカオ国際空港は圧倒的に広い就航都市ネットワークを持つ香港国際空港との熾烈な競争に晒される見通し。香港国際空港は、第三滑走路の建設計画があると報じられている。マカオ周辺の珠江デルタ地区には香港のほかにも、シンセン、珠海、広州に空港があり、世界有数の空港激戦区といわれる。