マカオ居民の預金残高1.4%減、人民元預金9.5%減響く=15年8月、マカオ貨幣・金融統計
- 2015/10/8 10:35
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は10月7日、今年(2015年)8月の貨幣・金融統計を公表。マカオ居民(マカオ居留権保有者)の預金残高が前月から1.4%の減少となったほか、前月に続いて広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)が下落、総体銀行預貸率が上昇を継続した。
【マネーサプライ】
流通貨幣が0.8%下落、通知預金が1.5%の上昇となり、M1は前月から1.1%増加。同時に、準通貨負債は1.7%下落、通貨供給量M2は1.4%減の4785億パタカ(日本円換算:約7兆1837億円)となった。前年同月と比較してM1が5.0%、M2が2.2%のそれぞれ下落。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は28.0%で前月から0.3ポイント減、前年同月から3.2ポイント増、香港ドルの比重は49.1%で、前月から0.6ポイント増、前年同月から1.3ポイント減、人民元の比重は10.1%で、前月から0.9ポイント、前年同月から5.9ポイントのそれぞれ下落、米ドルの比重は10.6%で、前月から0.6ポイント、前年同月から3.8ポイントのそれぞれ増。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から1.4%減の4670億パタカ(約7兆110億円)。通貨別ではマカオパタカが2.6%、香港ドルが0.2%、人民元が9.5%、その他外貨が2.1%のそれぞれ減、米ドルが4.7%の増。非マカオ居民による預金は前月から2.9%増の2561億パタカ(約3兆8448億円)。公共部門の銀行システムへの預金は0.4%上昇の1256億パタカ(約1兆8866億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比0.4%増の8486億パタカ(約12兆7464億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.7%、41.0%、12.3%、23.2%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比0.5%増の3861億パタカ(約5兆7994億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ26.8%、65.5%、0.8%、6.2%で、金額ベースでは1036億パタカ(約1兆5561億円)、2529億パタカ(約3兆7987億円)、31億パタカ(約466億円)、239億パタカ(約3590億円)。対外部門への融資は前月比1.9%増の3952億パタカ(約5兆9361億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.5%、23.7%、19.4%、49.9%で、金額ベースでは58億パタカ(約871億円)、938億パタカ(1兆4089億円)、767億パタカ(約1兆1521億円)、1971億パタカ(約2兆9606億円)。
【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は8月末時点で前月末と比較して0.8ポイント上昇の65.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.8ポイント増の92.1%。