マカオのカジノ売上、国慶節連休後の反動減目立つ
- 2015/10/21 10:35
- カジノ・IR
目下、マカオのカジノ売上は昨年(2014年)6月から今年9月まで16ヶ月連続で前年割れ、今年1〜9月の累計カジノ売上についても前年同期比36.2%減の1760.15億パタカ(日本円換算:約2兆6447億円)で、平均月次売上200億パタカ(約3005億円)としたマカオ政府の今年度予算を下回る状況だ。
そんな中、中国本土の秋の大型連休、今月頭(10月1〜7日)の国慶節連休中について、投資銀行各行が市場予測を上回ったとする推計を相次ぎ発表したことで、回復に対する期待が高まっていた。しかしながら、国慶節連休の終了後は反動減が目立ち、低空飛行に逆戻りしているという。
マカオの日刊紙澳門日報が10月21日付紙面で各金融機関による最新推計データの内容を伝えている。
HSBC証券では、10月1〜18日のマカオの累計カジノ売上は125億パタカ(約1878億円)で、このうち国慶節連休直後週にあたる10月12〜18日の1日平均カジノ売上が4.86億パタカ(約73億円)、連休を含む10月1〜11日の1日平均8.27億パタカ(約124億円)とした。連休後に3割の下落が見受けられたものの、例年同様の動きとのこと。同社では、10月19日から月末までの1日平均カジノ売上を5〜5.8億パタカ(約75〜87億円)、10月累計では前年同月比29〜32%減の190〜200億パタカ(約2854〜3005億円)と見込んでいるという。
マッコーリーは10月12〜18日の1週間の1日平均カジノ売上が直前週から41%下落の4.48億パタカ(約67億円)にとどまり、年初来最低だったとした。
シティは10月12〜18日の1週間の1日平均カジノ売上が4.9億パタカ(約74億円)で、10月1〜12日の1日平均8.11億パタカ(約122億円)から大幅減だったとし、10月累計では前年同月比29%減との予測。
なお、10月については月末(27日)に大型IR(統合型リゾート)スタジオ・シティが開幕予定であることから、カジノ売上にプラス作用をもたらす可能性もあるとされる。スタジオ・シティのゲーミングテーブル認可数は250台、このうち200台が開幕時、残る50台が来年(2016年)1月1日から稼働する。