マカオ政府「Uberは白タクに相当」認識不変=取り締まり継続意向
- 2015/11/8 13:00
- 社会・政治
世界各地でスマートフォン向けアプリを使った配車サービスを展開する「Uber(ウーバー)」は、今年(2015年)10月22日に現地旅行社との協業によるマカオでの試験サービスを開始した。
しかし、開始当夜に警察当局が違法性を指摘する緊急声明を出し、同月29日までに2人のドライバーが白タク運営にあたるとして検挙、車輌が押収される事態となり、これに対してUber側が反論会見を開き合法性を主張するなど、双方による攻防が続いている。
マカオの旅行業ライセンスの許認可を管轄する旅遊局(観光局)の上位部門、マカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム(譚俊榮)長官は11月7日に地元メディアの取材に応じた際、すでに旅行業者を招集した旅遊発展委員会を開催し、業界関係者に対して政府としてUberの配車方式を認めておらず、不法かつ違法な取り締まり対象であることをあらためて説明し、白タク運営に参加しないよう呼びかけたとコメント。また、政府と旅行業者の考え方は一枚岩で、政府のUber及び白タクに対する対応について旅行業者から賛同を得られたとした。
一方のUber側は11月3日に反論会見を開き、弁護士の見解及び事前リサーチ結果を根拠に、同社がマカオにおいて現地旅行社と協業で展開するサービスが合法であるとの認識をあらためて示している。Uberのサム・ゲルマン北アジア地区ゼネラルマネジャーは、Uberのマカオにおける協業先旅行社は合法的にマカオ市民及び観光客といった個人、カジノやホテルなどの法人に対してハイヤーサービスを提供しており、新たな集客手段のひとつとしてUberプラットフォームの採用したが、ビジネスモデルが一切変わっていないこと、現時点でマカオに企業によるアプリを使った配車予約を制限する法律はなく、ホテル予約アプリと同様であることなどを挙げた。Uberは協業先旅行社とともに警察の取り締まり手法について関連機関に異議申し立てを行う考えがあることとともに、サービス継続の意向も示している。