幻の優勝から20年…ヤルノ・トゥルーリ氏がGP開催月のマカオを再訪=ワイン生産者として
- 2015/11/9 10:23
- 社会・政治
元F1ドライバー(1997〜2011年参戦)で、2004年のモナコグランプリで優勝経験を持つイタリア人ドライバー、ヤルノ・トゥルーリ氏。日本のテレビ中継では「情熱ファンタジスタ」のニックネームで呼ばれ、高い知名度と人気を誇った。
目下、マカオは年に一度のモーターレースの祭典、第62回マカオグランプリを約2週間後に控え、街はグランプリムード一色となっている。トゥルーリ氏も、F1参戦の前年、1996年のF3マカオグランプリに出場した経験を持つ。この際、トップを走っていた選手がクラッシュしたため、2位につけていたトゥルーリ氏が最初にゴール。しかし、レッドフラッグが振られていたことから、トゥルーリ氏の優勝は幻となり、今なおファンの記憶に残る大会として語られる存在だ。
F1引退後のトゥルーリ氏は、2014年から電気自動車のフォーミュラカーによるチャンピオンシップ、フォーミュラEに自身の名を冠したチームを率いて、そしてドライバーとして参戦している。また、F1ドライバーとして活躍していた15年前から、イタリア・アブルッツォ州にある200年以上の歴史を誇るワイナリー、ポデーレ・カストラーニのオーナーとして、ワイン生産を手がけていることでも知られる。
11月8日、トゥルーリ氏が「幻の優勝」からおよそ20年ぶりにマカオの街を訪れた。同日夜、マカオ・コタイ地区のシェラトンマカオホテルのイタリアンファインダイニング「ベネ」でワインペアリングイベントを主催し、オーナーとしてポデーレ・カストラーニのワインのプロモーションを行った。
トゥルーリ氏はイベントの中で「忍耐と情熱の双方が必要で、チームとして協力することの大切さがワイン作りとF1レースの共通点だ」と紹介。また、「公道サーキットの準備が進むマカオの街を見て、20年前にここでレースに参加したのを思い出すことができ、とてもアメージングな気持ちだ」と感慨深げに再訪の感想を述べた。