マカオの財政準備資産6.7兆円に、1年で1.8倍=カジノ低迷長期化も歳出5年分の潤沢な蓄え
- 2015/11/13 12:22
- 産業・経済
マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は11月12日、マカオ立法会全体会議において昨年度(2014年度)の予算執行状況報告を行った。
報告の中で、マカオ特別行政区の今年9月末時点の財政準備資産について、基本準備が1318.8億パタカ(日本円換算:約2兆円)、超額準備が2113.8億円(約3.2兆円)に上り、今後、立法会審議を経て上乗せされる昨年度の財政黒字およそ903億パタカ(約1.4兆円)を加えた合計が4335.57億パタカ(約6.7兆円)に達する見通しであることを明らかにした。
なお、昨年度末(2014年12月末)時点の財政準備資産合計は2463.4億パタカ(約3兆7849億円)だったことから、1年間で約1.8倍に膨張することになる。また、今年度予算(歳出)の約5年分に相当する。
マカオでは、昨年下半期から経済の屋台骨となるカジノ産業の低迷が続いているが、潤沢な財政準備資産を抱えていることから、国際的な大手格付機関も財政危機に直面する懸念はほとんどないと評価している。