中国復帰13周年、祝賀ムード一色

20日、マカオ特別行政区が成立13周年を迎え、市内各所で官民による華やかな祝賀イベントが多数開催された。

1999年12月20日にポルトガルから中国へ施政権返還が行われ、一国二制度の下、マカオ特別行政区が成立。今年で13周年を迎える。マカオでは「返還記念日」ではなく、「マカオ特別行政区成立記念日」や「祖国復帰記念日」という呼び方が一般的。

金蓮花広場で行われた政府要人による記念撮影 (c) GCE 行政長官辦公室

金蓮花広場で行われた政府要人による記念撮影 (c) GCE 行政長官辦公室

20日午前8時半、新口岸にある金蓮花広場で国旗・区旗掲揚セレモニーが厳かに行われ、マカオ特別行政区崔世安行政長官、中聯辦李剛副主任、中国外交部駐マカオ特派員公署胡正躍特派員、中国人民解放軍駐マカオ部隊祝慶生司令員、マカオ立法會劉焯華主席、マカオ終審法院岑浩輝院長らが出席。多くの市民、観光客が見守った。

国旗・区旗掲揚式 (c) GCS 新聞局

国旗・区旗掲揚式 (c) GCS 新聞局

続いて9時半からマカオタワーで開催されたレセプションには政財界合わせ約1千人が出席。挨拶に立った崔世安行政長官は公営住宅の充実、社会保障制度、医療システム、教育制度の改善など、低所得者及び中産階級向け重点政策を継続して推進することを強調。持続的かつ安定した社会の発展を目指す姿勢をあらためて示した。

祝賀レセプション (c) GCE 行政長官辦公室

祝賀レセプション (c) GCE 行政長官辦公室

14時からは体育発展局主催による陳奕迅のコンサートが開催されたほか、16時から18時にかけて、文化局の主催による「パレード・スルー・マカオ,ラテンシティ」が行われ、聖ポール天主堂前から塔石広場にかけ、様々な衣装に身を包んだパフォーマーたちが街を練り歩き、沿道に集まった市民、観光客を大いに楽しませた。さらに夜は旅遊局による15分間の花火大会も開催されるなど、この日は終日がお祭りムードとなった。

「パレード・スルー・マカオ,ラテンシティ」 (c) GCS 新聞局

「パレード・スルー・マカオ,ラテンシティ」 (c) GCS 新聞局

マカオ特別行政区が成立して13年、マカオ経済は目覚ましい発展を遂げている。経済発展の一方で、物価上昇、特に住宅価格の高騰による低所得者、中産階級からの不満はある。20日、街が祝賀ムード一色となる中、市民約1千人が政府への不満を掲げてデモ行進を行った。デモは平和的に行われ、混乱はなかったという。政府は潤沢なカジノ税を活用し、市民の不満を解消すべく公営住宅の相次ぐ建設や社会保障の充実を進めている。概ね市民の間ではこの13年間の経済発展による恩恵について前向きに捉えられているようだ。

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  2.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun