マカオのシンボルがさっぽろ雪まつりに登場=世界遺産聖ポール天主堂跡を自衛隊員らが忠実に再現
- 2016/2/4 20:52
- 澳日関係
マカオを象徴する建築物として知られる世界遺産聖ポール天主堂跡を忠実に再現した大型雪像が2月5日から11日まで北海道・札幌市で開催される第67回さっぽろ雪まつり大通会場内の「HBCマカオ広場」で展示される。
マカオ政府旅遊局(観光局)が2月4日にプレス発表を行った内容によると、今回展示される聖ポール天主堂跡の雪像の高さは17メートルで、体積は実物のおよそ3分の2に相当するとのこと。会期中、マカオで開催して好評を博した3Dプロジェクションマッピングショー実施するほか、マカオで技術を学んだ日本人シェフがマカオ独特の軽食やドリンクを提供するカフェを併設し、北海道在住のマカオ人フォトグラファーによる写真展などを行うとのいう。同局では、日本からの観光客誘致を積極的に行う意向を示しており、内外から200万人の観光客が訪れるさっぽろ雪まつりへの参加を通じ、マカオの魅力をアピールしたい考え。
ちなみに、聖ポール天主堂跡の雪像制作を担当したのは、日本の陸上自衛隊だ。100人の自衛隊員が極寒の中で30日間かけて完成させた(陸上自衛隊北部方面通信群の岡一博群長)もの。
実は、17世紀にカトリック・イエズス会の聖母教会及び聖ポール大学として建てられた実物の聖ポール天主堂跡(大火により正面ファサードと石段の一部を残して消失)についても、その建設作業に多くの日本人キリシタンらが参加したといわれている。その証拠として、菊の彫刻や漢字などが刻まれているのが確認できる。
今回、陸上自衛隊が雪像制作を担当していること、隊員らの細やかな仕事ぶりなどがマカオでも大きく、かつ好意的に報じられており、聖ポール天主堂跡をめぐるマカオと日本の交流史にもあらためてスポットが当たるきっかけとなっている。