X’mas休暇期のリテール売上冴えず
- 2012/12/26 13:35
- 産業・経済
今年のクリスマス休暇期間中、マカオには多くの観光客が押し寄せ、市内中心部は大勢の人出で賑わった。しかし、リテール業の現場からは、売上は期待以上に伸びず、前年並みではないかとの見方が大半。
26日付地元有力紙「澳門日報」が伝えたところ、聖ポール天主堂跡に近い土産店によると、週末にあたる22、23日は人でも多く、来客も多かったが、週明け24、25日に落ち込んだことを受け、総じて前年並みの売上だったという。クリスマス時期は香港からの旅客が中心で、客単価は100~200パタカ程度と中国本土からの旅客に比べ消費意欲が極めて慎重だったとした。今後、新年休暇でマカオを訪れる中国本土客へ期待を寄せているという。
セナド広場近くのスニーカーショップでも、クリスマス時期の売上は通常と変わらず、総じて去年を下回ったとした。香港からの旅客は観光や食事にはお金をかけるものの、ショッピングへの消費意欲については中国本土からの旅客に遠く及ばないだろうとのこと。中国本土顧客の動向についても、本土経済が停滞する中、客単価が伸び悩む傾向もあり、今年数回あったホリデーシーズン期間を通じても、ここ近年の平均に届かないという。
なお、ここ数日の急な気温の低下の影響で、厚手のコートやインターなどの防寒衣料の売上は好調。客単価は数百から1千パタカを越え、通常の平日・週末と比較して1~2割ほど伸びたという。
近年、マカオを訪れる中国本土からの旅客が急増しており、かつ消費意欲も旺盛なことから、香港旅客の存在感が薄れつつある現状のようだ。なお、マカオにおける出身国・地域別の1人当たり平均旅客消費統計(2012年第3季)によると、最も消費額が大きいのが中国大陸からの旅客で2,302パタカ、次いでシンガポールの1,673パタカ、3位は日本の1,550パタカ。香港は949パタカと低い水準だ。