マカオでアジア初の大型ナイトライフ&エンターテイメント見本市開催…16年5月=モナコで成功の「MICS」を誘致
- 2016/2/19 14:38
- 産業・経済
マカオといえば、かつては東洋のモンテカルロ、最近ではアジアのラスベガスと呼ばれるカジノのイメージが強い観光都市だ。
マカオのカジノ売上が本家ラスベガスを抜き世界一となったのは2007年のこと。その大きな原動力となったのが、2002年のカジノ経営ライセンスの対外開放だ。以後、ラスベガスや香港といった海外資本による大型IR(統合型リゾート)プロジェクトのオープンラッシュが続いており、現在進行形で華やかなレジャー・エンターテイメントの街へと進化を遂げている。
マカオのカジノは基本的に24時間営業であることから眠らない街とも称され、ナイトライフが充実していることで知られる。昨年(2015年)10月、スペイン・イビザ島発祥の老舗クラブ「パチャ」がマカオの大型IR(統合型リゾート)スタジオ・シティ内に進出したというニュースも記憶に新しいが、近年のカジノ市場の拡大とともに、マカオでは本格的なクラブやディスコのオープンが相次ぎ、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)シーンが盛り上がりをみせている。
昨年5月、マカオで開催されたアジア最大のカジノ見本市「G2Eアジア」の会場の一角に、2010年からモナコで開催されている欧州初のナイトライフとエンターテイメント産業にターゲットを絞った見本市「MICS(モナコ・インターナショナル・クラビング・ショー」のマカオ版として「MICSマカオ」コーナーが登場し、同ジャンルの大型見本市としてはアジア初となったことから、来場者や業界関係者の間で大きな注目を集めた。
同イベントを誘致した展示会大手のリードエグジビション社によると、テストと位置付けた前回の反応が良く、今年(2016年)はG2Eアジアの併設展として単独開催することが決まったとのこと。
第1回MICSマカオの会期は2016年5月18日から20日まで、会場はマカオ最大規模のIR施設、ヴェネチアンマカオで開催予定。業界の最新製品やトレンドが一堂に会する展示会のほか、夜間にはマカオ最大規模のクラブとして人気を誇るクラブ・キュービックで海外の有名DJによるクラブイベントも開催するという。
会期中、マカオ及び周辺各国・地域から商業施設購買及び技術担当者、飲料販売業者、バーテンダー、イベントエージェントら有力バイヤーを中心とした業界関係者3000人以上の来場を見込んでおり、アジアでは他に類を見ない貴重なビジネスマッチングの場を提供できるとのこと。主催者に日本について聞くと、日本メーカーのビール、日本酒、焼酎、エナジードリンクといった商品群に対するバイヤーの興味関心が高いとし、アジア市場にアピールするチャンスだとコメントを寄せた。日本企業からの出展問い合わせ等についてはリードエグジビション社の日本オフィスにあたるリードISGジャパン(電話:03-6261-2996)が日本語でサポートを提供するなど、受け入れ体制も万全という。
カジノ業界だけではなく、今後、マカオがアジアのナイトライフとエンターテイメント業界のビジネスハブとして脚光を浴びることが期待される。