カジノ低迷長期化のマカオ、GDPマイナス20.3%=15年

マカオ政府統計調査局は3月3日、昨年(2015年)通期の域内総生産(GDP)について、前年との比較で実質マイナス20.3%の3687億パタカ(日本円概算:5兆2500億円)、1人あたり平均では57万4790パタカ(約818万円)だったとするデータを公表した。

なお、同年第4四半期は実質マイナス14.4%で、第3四半期に記録したマイナス21.0%から改善傾向も見受けられ。

同局では、GDPが縮小した主要因としてサービス輸出が26.8の大幅減だったことを挙げた。特に、ゲーミング(カジノ)サービス輸出の前年同期比33.4%減、その他ツーリズムサービス輸出の11.6%減が目立った。内需についても成長鈍化が見受けられ、わずか1.9%の伸長にとどまっている。

カジノ税がマカオ政府の歳入の約8割(2014年実績)を占めるなど、ゲーミング(カジノ)産業はマカオ経済の屋台骨といえる存在。マカオ全体の月次カジノ売上は、2014年6月から今年2月まで21ヶ月連続で前年割れ、昨年通期でも前年から34.3%減となっており、低迷が長期化の様相を呈している。マカオのカジノ売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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