マカオのカジノ税収2割超ダウンも財政収支は黒字確保=1〜2月期

マカオ政府財政局は3月31日、今年(2016年)1〜2月累計の財政収支を公表。昨今のカジノ売上の低迷長期化を受け、歳入の大半を占めるカジノ税収が前年同期と比較して2割超の落ち込みとなり、財政黒字も半分近く目減りした。

1〜2月の累計で、歳入は前年同期比21.7%減の159.3億パタカ(日本円換算:約2242億円)、年度(1〜12月)予算執行率は17.3%。このうち、カジノ税収は20.9%減の134.1億パタカ(約1887億円)で、予算執行率は18.7%。歳入に占めるカジノ税の割合は実に84.2%に達している。

一方、歳出については67.8%増の73.7億パタカ(約1037億円)に膨らんでいる。社会保障基金への22.5億パタカ(約316億円)の拠出金を含むという。予算執行率は8.3%にとどまっている。

財政収支は85.5億パタカ(約1202億円)のプラスを確保できているが、黒字幅は46.4%の大幅減となった。ただし、予算執行率は246.7%となっている。

マカオの月次カジノ売上は昨年6月から今年2月まで21ヶ月連続で前年割れ、今年1〜2月の累計カジノ売上は前年同期比11.8%減の381.95億パタカ(約5371億円)。売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

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