訪マカオ中国本土旅客の財布の紐堅く…1人あたり平均消費額18.1%下落=16年1〜3月期

マカオを訪れる旅客の財布の紐がますます堅くなっているようだ。日本では「爆買い」が話題になるなど購買力の高さで注目される中国本土旅客だが、このところマカオにおける消費額は縮小が続いている。

マカオ政府統計調査局が5月19日に発表した今年(2016年)第1四半期(1〜3月期)の旅客消費調査結果によると、訪マカオ旅客の消費総額(ギャンブルを除く)は前年同期比13.6%、直前期(2015年10〜12月期)から11.6%のそれぞれ下落となる115.4億パタカ(日本円換算:約1587億円)だった。このうち、宿泊を伴う旅客が88.6億パタカ(約1219億円)、日帰り旅客が26.8億パタカ(約369億円)で、それぞれ前年同時期から14.8%、9.6%の下落。

旅客1人あたり平均消費額は前年同時期から14.1%減の1547パタカ(約2万1276円)。マカオ訪問目的別では、コンベンション・エキジビション参加と回答した旅客がもっとも平均消費額が高く、9.9%上昇の3132パタカ(約4万3074円)に。一方、ホリデーは19.1%減の2177パタカ(約2万9940円)、ショッピングは10.4%減の2074パタカ(約2万8523円)だった。

旅客の出身地別では、マカオを訪れる旅客のおよそ7割を占める中国本土旅客による消費額の落ち込みが目立った。中国本土旅客の1人あたり平均消費額が前年同時期から18.1%の下落となる1762パタカ(約2万4232円)に。中国本土からの個人旅行客に限ると10.4%下落の2043パタカ(約2万8097円)だった。出身地別で中国本土に次いで1人あたり平均消費額が大きかったのは日本で、12.5%上昇の1692パタカ(約2万3270円)、中国本土に次ぐ旅客ソースとなる香港についても11.8%増の950パタカ(約1万3065円)だった。

消費の内訳では、ショッピングが43.7%、宿泊が27.8%、飲食が20.4%。1人あたり平均ショッピング消費は22.3%減の677パタカ(約9310円)で、銘菓などの食品系お土産が全体の32.9%を占めた。中国本土旅客の1人当たり平均ショッピング消費額は23.0%減の923パタカ(約1万2693円)、中国本土の個人旅行客に限ると11.6%減の1269パタカ(約1万7451円)。

中国本土旅客の消費額が縮小しているのはマカオだけでなく香港も同様。現地メディアの報道内容を参照すると、昨今の日本や韓国といった国々へのショピング旅行ブームによる影響との見方が主流となっている。

マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

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