Uber、マカオで1億円超の反則金も=昨年10月参入、白タクとして取り締まり対象に

世界各地でスマートフォン向けアプリを使った配車サービスを展開する「Uber(ウーバー)」が昨年(2015年)10月に高級車を使った「UberBLACK」でマカオへ進出。その後、廉価版や7人乗りミニバンといった選択肢を相次ぎ導入し、サービス拡充を進めてきた。

一方で、マカオ警察及び交通当局はUberがいわゆる「白タク」に相当するとの認識で、取り締まり対象とするとの方針を一貫して示している。Uber運営側は合法性を主張しており、双方による攻防が続いている。

マカオ保安庁は8月22日、今年上半期のマカオにおける犯罪動向に関する記者会見を開催。マカオ治安警察局の梁文昌局長は会見の中で、同局によるUberに関連する昨年10月以降の累計検挙数が379件に上ることなどを明らかにした。

Uber側はこのうち346件に対して異議申し立てをしており、1件につき3万パタカ、総額1038万パタカ(約1億3115万円)の保証金を納付済みだが、異議申し立てが認められなかった場合、そのまま反則金として充当されるとのこと。このほか、4件については反則金を納付済み、保証金が支払われなかった29件については車両を押収したとした。

なお、マカオのポルトガル語日刊紙オージェマカオが8月19日付紙面で報じた記事によれば、Uberは今年9月にもマカオ市場からの撤退を考えているという。

マカオは面積約30平方キロメートルの小さな街だが、人口約64万人、年間訪マカオ外客数は約3000万人であるのに対し、認可タクシー総数はおよそ1080台にとどまっており、需要に追いついていないとの見方もある。また、悪質なタクシー運転手によるぼったくりや乗車拒否といった違反行為も目立っており、市民や観光客の間から新たな選択肢として登場したUberをサポートする声も聞かれる。

マカオ司法警察コタイ支局で開催されたマカオ保安庁による記者会見の様子=8月22日(写真:GCS)

マカオ司法警察コタイ支局で開催されたマカオ保安庁による記者会見の様子=8月22日(写真:GCS)

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