マカオのカジノ施設で新たに5枚の偽札見つかる…HSBC版1千香港ドル紙幣に酷似=計25枚すべて同一番号

今月(9月)13、14日にかけて、マカオの6つのカジノ施設で額面1千香港ドル(日本円換算:約1万3千円)の偽札が20枚見つかった。

マカオ司法警察局によれば、見つかった偽札はいずれもHSBC版2010年デザインの1千香港ドル紙幣を模したもので、発行日は「2012年1月1日」、番号は「CQ256474」で同一だったとのこと。また、透かしやホログラムなど偽造防止加工の一部に粗さが見受けられたものの、手触り、色合いとも本物に近い精巧なものであったという。

これを受け、同局が9月16日に偽札の特徴などを広く公開して注意を呼びかけたが、15日に3枚、19日に2枚の同種の偽札が新たにコタイ地区のカジノ施設で見つかったことが明らかになった。

15日の事案はゲーミング(カジノ)テーブルに設置されたキャッシュボックスの中から見つかったもので、カジノ施設の警備担当者が司法警察局に通報。19日の事案については、中国本土出身のギャンブラーの女が5万香港ドル分=額面1千香港ドル紙幣50枚をゲーミングチップに両替しようとした際、札束の中から同一番号の紙幣が2枚見つかったため、司法警察局に通報。鑑定の結果、近日相次ぎ見つかった偽札と同じものであることが判明したという。司法警察局は女の身柄を拘束し、故意に使用したかどうかについて詳しい調査を進めているというが、女は他人から頼まれて両替しただけだと話しているとのこと。

香港及びマカオでは、およそ2年前に2003年版の中国銀行、HSBCが発行した1千香港ドル紙幣の精巧な偽札が少なくとも200枚見つかる事件があった。この際、カジノ、一般商店、銀行でも偽札が見つかったことを受け、市街の商店を中心に1千香港ドル紙幣の受け取りを拒否する動きが広がった。

マカオの法定通貨はマカオパタカだが、市場では一般的に香港ドルがほぼ等価で流通している。特に、カジノや不動産取引の現場などで香港ドルを使うのが一般的とあり、事実上のマカオにおける主要流通通貨のひとつとして取り扱われている。

マカオ司法警察局が公表したHSBC版2010年デザインの1千香港ドル紙幣を模した偽札の特徴

マカオ司法警察局が公表したHSBC版2010年デザインの1千香港ドル紙幣を模した偽札の特徴

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は3月31日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして香港人の女…
  2.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜2月累計の歳…
  3.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は4月1日、今年(2025年)3月の月次カジノ売上(粗収益、…
  4.  マカオ国際空港を拠点とするマカオ航空(Air Macau/NX)は3月31日、モバイルバッテリー…
  5.  マカオ政府文化局(ICM)は3月27日、フランスのピアニスト、ジャン=イヴ・ティボーデ(Jean…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun