マカオ版ゆりかもめ、タイパ線9.3キロの高架軌道と駅舎構造工事が完成…先行着工部=2019年開通目標
- 2016/12/17 11:38
- 産業・経済
マカオ政府運輸基建弁公室(GIT)は12月16日にプレスリリースを発出し、マカオ新交通システム(マカオLRT)第1期プロジェクトのうち、2012年末に先行着工したタイパ線(9.3キロ、11駅)の工事進捗状況を明らかにした。
マカオ初となる軌道系大量輸送機関として大きな期待がかかるマカオLRT第1期プロジェクトはマカオ半島北部の關閘から外港フェリーターミナル、新口岸、南灣湖を経由して媽閣に至るマカオ半島線、媽閣から西灣大橋を経てタイパ島に入り、大型IR(統合型リゾート)が建ち並ぶコタイ地区を通ってマカオ国際空港、タイパフェリーターミナルに至るタイパ線の2線、21駅、21キロメートルで構成される。
プレスリリースの内容によれば、すでに高架軌道の接続及び駅舎の構造工事が完成したとのこと。ストップしていた車輌基地の工事にについても、今年(2016年)第3四半期に再開し、すでに準備が整っている110輌の列車を迎え入れるべく、急ピッチで工事を進めているという。
なお、タイパ線の開通目標時期は2019年とし、来年(2017年)中に車両基地の工事ほか、列車運行システム設備の設置、駅舎への電気機械システム設備の設置、駅舎周辺の歩道橋及び道路工事などを進める予定とのこと。
マカオLRT第1期プロジェクトは、国際入札を経て日本の三菱重工と伊藤忠商事の共同体が駅舎と土木工事を除くLRTシステム一式を46億8800万パタカ(日本円換算:約691億円)で受注しており、マカオの公共工事として日本企業が獲得した最大規模の案件としても注目されている。東京の「ゆりかもめ」と同タイプ(クリスタルムーバー型)の日本製の鉄道車輌がマカオの街を走る予定。