2017年マカオのカジノ売上、対前年2桁増の見通し…3.6〜3.8兆円規模=大手投資銀行が軒並み予測を上方修正

2002年のカジノ経営ライセンスの対外開放を機に世界一のカジノ都市へと急成長を遂げたマカオ。面積約30平方キロ、人口65万人の小さな街に、大小合わせて38ものカジノ施設が軒を連ねる。

マカオの月次カジノ売上は一昨年6月から今年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、8月から11月まで4ヶ月連続で対前年プラスを維持している。

今年1〜11月の累計カジノ売上は2033.95億パタカ(日本円換算:約3.0兆円)で、前年同期比マイナス4.3%。対前年のマイナス幅は徐々に縮小しているが、通年では3年連続の前年割れとなる見込み。

マカオの月次カジノ売上は、今年8月にプラスに転じて以降、上昇幅の拡大が続いている。昨今、大手投資銀行各行が先月(11月)末から今月にかけて発表したレポートの中で、来年(2017年)のマカオのカジノ売上について、軒並み従来予測から上方修正を行い、今年通年の推計から10〜16%プラスの2453〜2586億パタカ(約3.6〜3.8兆円)になるとの見通しを示した。

クレディスイスは、2016〜2018年の予測を従来の「-5%、+8%、+9%」から「-2%、+16%、+13%」へ上方修正した。その理由として、VIPルーム業者の業界再編が最終局面を迎え、上位5社の市場シェアが85%に達したほか、小規模業者の新規参入もあるなど、VIPルームの復調の動きが大きいことを挙げた。

ゴールドマンサックスは、来年の予測を従来の「+7%」から「+12%」に上方修正。内訳は、マスゲーミング(いわゆる平場)が「+14%」、VIPルームが「+9%」。また、2018年は「+9%」と予測。

モルガンスタンレーは、来年の予測を従来の「+2%」から「+10%」に上方修正し、309.11億米ドル(約3.6兆円)に達すると予測した。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  2.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  3.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  5.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun