値上げ根拠説明迫る学生に広珠都市間鉄道側回答

昨年大晦日に広州南と珠海の間の全線開通を果たした広珠都市間鉄道(廣珠城際鐡路)は、翌1月1日から区間によって最大6割となる大幅運賃値上げを実施した。これに対し、広東省の学生の多くがミニブログ「微博」などを通じ、広東省物価局へ値上げ根拠についての説明を要求する申請を近日中に行うとしたことから、同鉄道を運営する広鉄グループ(广州铁路(集团)公司)が回答を示すという事態が巻き起こっている。

16日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。広鉄グループは回答の中で、現在広珠都市間鉄道は試運転段階にあり、正式運行前にあらためてヒアリングを行うなどした上で最終的な「定価」を設定するとの考えを示した。また、全線開業前は珠海へ向かう利用者が乗り換えをする必要性などを考慮し、あえて価格を抑えた低運賃に設定していたとし、調整後の現在の運賃は決して高いといえるものではないとしている。

広東省物価局では、広珠都市間鉄道の現在の運賃は試行価格であり、具体的な価格決定権は鉄道会社側にあるとする。同局では時期は未定だが、一定の試運転期間を経て利用客数や運行コスト等の各種データを精査した上での正式運賃設定を待つ必要があり、判断はその後とするとの考え。

広珠都市間鉄道の全線117キロの二等車運賃は70人民元(以下、元)で、1キロあたりの運賃は0.598元となり、「全国で最も高い鉄道」と呼ばれる広州と深圳を結ぶ広深鉄道の0.548元を上回る。建設費の総投資額は230億元で、内訳は鉄道部と広東省が92.8億元、長期借款が約137億元。昨年の同鉄道運営会社の運輸収入は4.4億元で、銀行ローン利息は5.01億元にも達した。同鉄道の実現可能性調査報告書によると、建設コストの回収に30年を要するとされる。

広珠城軌に投入される「和諧号CRH1型」(写真は広深線の同型車輌)―本紙撮影

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