マカオ、失業率1%台を維持…カジノ・カジノ仲介業就業者数は4.4%増の7.96万人に=16年第4四半期雇用統計
- 2017/1/27 10:47
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局が1月26日に公表した最新の雇用統計によると、昨年第4四半期(2016年10〜12月)の総体失業率は前回調査(同年8〜10月期)から横ばいの1.9%、不完全雇用率は0.1ポイント下落の0.7%だった。
マカオの失業率は2015年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜6月期まで3期連続で1.8%、6〜8月期以降は1.9%に後退している。
昨年第4四半期の労働人口は39.26万人、労働参加率は71.8%。このうち、就業人口は前回調査時から500人減の38.50万人。
前回調査時との比較における主要業界別の就業人数の動向については、カジノ・カジノ仲介業が4.4%増の7.96万人、卸売・リテール業が1.2%減の4.63万人、建設業が5.4%減の3.72万人、ホテル業が2.5%減の3.02万人、飲食業が1.0%増の2.70万人だった。
失業人口は前回調査時から横ばいの7600人。失業人口のうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は5.8ポイント下落の8.9%。
就業人口全体の月給中位数は1万5000パタカ(日本円換算:約21.6万円)、マカオ居民(マカオ居留権保有者)に限ると1万8000パタカ(約25.9万円)で、いずれも第3四半期から横ばいだった。
昨年通期の総体失業率は前年から0.1ポイント上昇の1.9%、マカオ居民に限ると0.2ポイント上昇の2.7%。就業人口全体の月給中位数は1万5000パタカ、マカオ居民に限っても横ばいの1万8000パタカで、いずれも横ばいだった。また、昨年の1世帯あたり就業人数は0.1人減の1.7人で、1世帯あたり月給中位数は横ばいの2万8000パタカ(約40.3万円)。
近年、マカオでは多くの雇用を生み出す大型IR(統合型リゾート)の拡張や新規ホテルのオープンラッシュが続いている。2014年6月から今年7月まで26ヶ月連続で月次カジノ売上が前年割れとなったが、雇用や賃金への目立ったネガティブインパクトは見受けられなかった。なお、マカオの月次カジノ売上は今年8月にプラスに転じて以降、復調傾向にある。