マカオの文化財建築物「塔石藝文館」の壁面が落書き被害=ポルトガル統治時代の1920年代に建てられた貴族の邸宅跡

大航海時代以来、東洋と西洋を結ぶ貿易港として栄えたマカオ。東西文化が見事に融合したエキゾチックな町並みが残るマカオ半島中心部の旧市街(歴史市街地区)にはユネスコ世界文化遺産リストに登録された30の建築物と広場のほか、高い文化・芸術的価値を有する文化財建築物も多数存在する。

マカオの政府系放送局TDMが2月6日夜のラジオニュースで報じた内容によると、近日、マカオ政府文化局の職員がマカオ半島旧市街地にある塔石藝文館(タプシェクギャラリー)の壁面にマジックのようなもので落書きされているのを発見し、警察に通報したとのこと。目下、司法警察局が全力で犯人の行方を追っているという。

当該建築物は文化遺産保護法で建築芸術価値を有するものと評価されており、法律の規定により、落書き等の毀損行為については刑事責任が問われる。文化局は同局の取材に対し、違法な落書きのような悪質な行為に対して強く責任を追及すると同時に、できるだけ早く原状回復を行いたいとコメント。また、修復にかかる費用はおよそ2万パタカ(日本円換算:約28万円)という。

塔石藝文館は、2003年5月からマカオ政府文化局管轄下のアートギャラリーとして一般公開されている。元々、ポルトガル統治時代の1920年代に建てられた貴族の邸宅跡をリノベーションしたもの。

塔石藝文館(資料)-本紙撮影

塔石藝文館(資料)-本紙撮影

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