マカオ、新禁煙法違反600件超…1月=当局が愛煙家に法律遵守呼びかけ
- 2017/2/8 12:12
- 社会・政治
世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法」が2012年元旦から施行された。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約8400円)の罰金が科せられ、マカオ政府衛生局(SSM)の法執行官(禁煙Gメン)が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。
SSMが2月7日に発出したプレスリリースによれば、新禁煙法が施行された2012年元旦から今年(2017年)1月末日までの禁煙Gメンによる巡回場所は延べ131万6186箇所(1日平均延べ708箇所)、違反件数は延べ3万8549件に達したといい、愛煙家に対してあらためて法律を遵守するよう呼びかけた。
今年1月1日から1月31日の期間に限ると、禁煙Gメンによる巡回場所は延べ2万5648箇所(1日平均のべ827箇所)、累計違反件数は601件だった。違反の内訳は、禁煙ゾーンでの違法喫煙行為が597件、基準を満たさないパッケージの商品が4件。
違法喫煙行為の違反者のうち、男性が全体の93.1%を占める556人、女性が6.9%の41人、マカオ市民が59.3%の354人、海外(中国本土・香港・台湾含む)からの旅客が35.0%の209人、海外労働者が5.7%の34人。取り締まりにあたって警察の協力を必要とした事案が20件あった。なお、罰金の納付率は66.7%にとどまった。
マカオのカジノ施設は、2014年10月6日からハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームが分煙、平場にあたるマスゲーミングフロアが全面禁煙となった。マスゲーミングフロアには喫煙ルームが設置されている。
カジノ内については、SSMとカジノ監理当局にあたるDICJが合同で取り締まりを行っている。今年1月1日から1月31日までの2部局による合同巡回場所は延べ44箇所、違法喫煙行為は31件あった。違反者は男性が全体の93.5%を占める29人、女性が6.5%の2人、海外からの旅客が77.4%の24人、マカオ市民が22.6%の7人。
マカオ政府はVIPルームの禁煙化及びマスゲーミングフロアの喫煙ルームの廃止を含むカジノフロアの全面禁煙化を目標に掲げている。このほか、増税によるたばこ製品の値上げや免税持ち込み範囲の縮小などの施策も相次いで講じられ、愛煙家を取り巻く環境は厳しさを増している。