マスゲーミングバカラ36%伸長―2012年

昨年(2012年)、マカオのカジノ売上が前年比13%増の3,000億パタカを越えた。そのうち、VIPルームを代表するVIPバカラ収入は2.108.5億パタカで、シェアは約7割となる69.3%だった。

19日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。VIPバカラのシェアが総売上の7割を占めたものの、伸び率は前年比7.5%にとどまった。一方、マスゲーミング向けのバカラ売上は同36.1%と大きな成長を遂げた。

マスゲーミングはVIPルームと比較して仲介業者へのコミッション支払等が発生しないため、カジノ運営企業にとっては利益率が高い。一般的に、VIPルームの利益率は1割、マスゲーミングは2割程度といわれる。カジノ運営企業はマスゲーミングフロアへのハイローラー誘致を進め、最高ベット金額の底上げなどの対応策で売上増を図る。

マスゲーミングマーケットの伸長が顕著になったことで、カジノ運営企業が施設内のリゾート要素の充実を図り、一般客の誘致に力を入れやすい状況となる模様。

マカオのカジノでは伝統的にバカラの人気が高い。マスゲーミング、VIPルームの両バカラによる売上は総売り上げの91%を占める。

近年、スロットマシンの人気も上昇しているという。2012年末時点での台数は16,585台で、売上は前年比16%の伸び132.44億パタカ。

なお、カジノと並ぶマカオの代表的ギャンブルとして知られるドッグレースと競馬は人気が下降傾向にある。昨年のドッグレースの売上は2.05億パタカで前年比30%減、競馬は3.56億パタカで19%減となった。

2012年に新規開業したサンズコタイセントラルのカジノ (c) Sands Cotai Central

2012年に新規開業したサンズコタイセントラルのカジノ (c) Sands Cotai Central

関連記事

最近の記事

  1.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …
  4.  マカオ政府統計・センサス局は11月20日、今年第3四半期(2024年7〜9月)の金融業人材需給及…
  5.  マカオ政府公共建設局(DSOP)の発表によれば、コタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun