中国人民解放軍が駐マカオ部隊駐屯地を公開=4日間で1万人が見学
- 2017/5/3 9:53
- 社会・政治
中国人民解放軍駐マカオ部隊がメーデー(労働節)の祝日にあたる5月1日前後の4日間にわたってタイパ島にある駐屯地の一般公開イベントを開催。
駐屯地の一般公開は今回が13回目。5月2日は地元の幼稚園、小学生、中学生及び教員が対象となり、34校から約2300人が見学に訪れた。4日間合計の見学者数は人口の65人に1人に当たる約1万人に上った。
会場では、兵士らによる軍事訓練パフォーマンスの上演、車輌や武器などの装備品の展示、兵舎の案内などが行われた。
人民解放軍駐マカオ部隊はマカオがポルトガルから中国へ返還された1999年12月20日にマカオへ進駐。主にマカオの防衛及び治安維持を目的としており、陸軍を中心とした約1000人の隊員で構成されている。
人民解放軍駐マカオ部隊の本部はマカオ半島新口岸地区、駐屯地はタイパ島にあり、これらの軍用地はマカオ政府が無償提供している。ただし、人民解放軍のマカオ駐留にかかる費用はすべて中央人民政府が負担することが駐軍法で規定されている。中華人民共和国兵役法はマカオを対象外としており、マカオ市民(マカオ居留権保有者)が人民解放軍駐マカオ部隊に入隊することはできない。
人民解放軍は1997年の香港返還時にも当地へ進駐している。人民解放軍のマカオへの進駐について、住民の受け止め方はそれぞれだが、マカオの日常生活の中で、人民解放軍の存在を意識することはほとんどないというのが現状。駐屯地の一般開放イベント、青少年向けのサマーキャンプ、公益活動等を通じ、しばしばマカオ住民との交流の機会が持たれている。駐香港部隊についても、例年公開イベントが開催されている。