マカオ、新禁煙法違反3350件…1〜5月累計=当局が愛煙家に法律遵守呼びかけ
- 2017/6/6 21:15
- 社会・政治
世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法」が2012年元旦から施行された。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約8175円)の罰金が科せられ、マカオ政府衛生局(SSM)の法執行官(禁煙Gメン)が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。
SSMが6月6日に発出したプレスリリースによれば、新禁煙法が施行された2012年元旦から今年(2017年)5月末日までの禁煙Gメンによる巡回場所は延べ143万1115箇所(1日平均延べ724箇所)、違反件数は延べ4万1295件に達したといい、愛煙家に対してあらためて法律を遵守するよう呼びかけた。
今年1月1日から5月31日の期間に限ると、禁煙Gメンによる巡回場所は延べ14万0577箇所(1日平均のべ931箇所)、累計違反件数は3350件だった。違反の内訳は、禁煙ゾーンでの違法喫煙行為が3346件、基準を満たさないパッケージの商品が4件。
違法喫煙行為の違反者のうち、男性が全体の94.0%を占める3144人、女性が6.0%の202人、マカオ市民が52.7%の1762人、海外(中国本土・香港・台湾含む)からの旅客が41.8%の1397人、海外労働者が5.6%の187人。取り締まりにあたって警察の協力を必要とした事案が81件あった。なお、罰金の納付率は84.1%。
マカオのカジノ施設は、2014年10月6日からハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームが分煙、平場にあたるマスゲーミングフロアが全面禁煙となった。マスゲーミングフロアには喫煙ルームが設置されている。
カジノ内については、SSMとカジノ監理当局にあたるDICJが合同で取り締まりを行っている。今年1月1日から5月31日までの2部局による合同巡回場所は延べ259箇所、違法喫煙行為は256件あった。違反者は男性が全体の92.6%を占める237人、女性が7.4%の19人、海外からの旅客が82.4%の211人、マカオ市民が17.2%の44人、海外労働者が0.4%の1人。
マカオ政府はVIPルームについても、マスゲーミングフロア同様の喫煙ルームを設置するかたちでの禁煙化を実施する予定。このほか、増税によるたばこ製品の値上げや免税持ち込み範囲の縮小などの施策も相次いで講じられおり、愛煙家を取り巻く環境は厳しさを増している。