マカオで今年3例目の輸入性デング熱病例確認=患者は里帰りから戻ったばかりのフィリピン人労働者
- 2017/6/9 10:30
- 社会・政治
マカオ政府衛生局は6月8日、今年3例目となる輸入性デング熱病例を確認したと発表。
同局によれば、患者はマカオ半島新橋区に居住するフィリピン人男性労働者(33)で、5月23日から6月3日にかけてフィリピンに里帰りしていたとのこと。マカオに戻った後、6月5日に発熱、筋肉痛、脱力感といった症状が出たため私立のクリニックを受診したが、翌日になっても熱が下がらなかったことから、総合病院の鏡湖醫院を受診。その後、8日に公衆衛生研究所のPCR検査でデングウイルス2型であることが判明したという。
なお、患者の容体は安定しており、患者の同居者らにデング熱特有の症状は出ていないという。衛生局では、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施したとのこと。
衛生局では、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジアを訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけた。
マカオの医療機関では無料のデング熱診断を行っており、デング熱と疑われる症状が出た場合、すぐに医師の診断を仰ぎ、その際には海外渡航歴も伝えてほしいとした。
マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人の小さな都市。このうち、海外労働者が約18万人、出身地別では中国本土が最も多く、それに次ぐのがフィリピンとなっている。また、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しているなど、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。