マカオへの密航相次ぐ…2日間で4件10人検挙
- 2017/6/16 10:22
- 社会・政治
マカオ税関(澳門海關)の発表によれば、6月12日から13日にかけて4件の密航事案があり、10人を検挙したとのこと。
12日午前1時頃、中国沿岸警備当局からマカオ税関にモーターボートがコロアン島チョクワンビーチ方面に向かっているとの通報があったことを受け、到着予定地点周辺で緊急を配備を行い、密入境者4人が上陸したところを身柄を確保に成功。このすぐ後、タイパ海浜休憩区の公衆トイレ内で密出境を準備中の男1人、タイパ海洋花園前の海から泳いで密入境した男1人について、それぞれ身柄の確保した。
さらに、翌13日午前1時頃、税関職員がタイパ島の住宅街を巡回中に挙動不審の女1人に対して職務質問をした行ったところ、身分証を提示できず、事情を聞くと密入境だったことを認めたことから、身柄を拘束した。また、同じ時間に同じ場所において、タクシーを降りた男が別の男を乗せてすぐに立ち去ろうとしたことから、疑わしい行動であるとして職務質問を行なったところ、このうち1人が合法滞在資格を示す書類を提示できなかったため、乗客の男3人の身柄を拘束して税関本部に連行した。
税関は、密航者8人の身柄を治安警察局に引き渡し、タクシーに密航者を乗せた男2人を密航ほう助罪で送検済みという。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。