マカオの大型IR建設現場で死亡事故発生…当局が工事全面停止を命令

マカオ・コタイ地区で建設工事が進む大型IR(統合型リゾート)グランドリスボアパレスの建設現場で6月18日午後に中国籍の男性作業員(47)が高所から転落して死亡する事故が発生した。

マカオ司法警察局及び労工局の発表を総合すると、死亡した建設作業員は空調システムの配管工事を担当していたといい、フロアに開いた穴からおよそ10メートル下に転落したといい、穴の周囲に高さ90センチ以上の柵を設置するルールが守られていなかった模様だ。

労工局は、事故後すぐに工事の全面停止命令を発出し、建設会社に対して詳しい事故報告及び再発防止に有効な改善策を提出することを工事再開の条件として伝達した。マカオでは、先週にも検察院ビル建設現場で死亡事故が発生しており、労工局で建設会社が作業員の安全を保護する意識が大きく不足していたことが事故につながったものとみて、今週にかけてマカオ各地の建設工事現場に立ち入り検査を実施し、建設会社向けのセミナーを開催するとした。

グランドリスボアパレスはマカオのカジノ運営ライセンスを保有する6社の一角、SJMホールディングスが2018年オープンを目指して開発を進めている大型IR施設で、パラッツォ・ヴェルサーチホテル、カール・ラガーフェルドホテルなど3つのホテル、カジノ、料飲施設などで構成されるという。

マカオ・コタイ地区で建設中の大型カジノIR「グランドリスボアパレス」(資料)=2017年2月-本紙撮影

マカオ・コタイ地区で建設中の大型カジノIR「グランドリスボアパレス」(資料)=2017年2月-本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun