マカオ、ギャンブル産業の経済貢献総額対前年0.5%増の約2.1兆円…16年=2年ぶりプラスに転じる
- 2017/9/9 11:51
- カジノ・IR
マカオ政府統計調査局は9月8日、昨年(2016年)のギャンブル業調査結果を公表。前年と比較して経営状況が改善し、産業総付加価値もプラスとなった。
カジノ、競馬、ドッグレースといったギャンブル事業を手掛ける10社の年間総売上は前年から1.8%減の2290.0億パタカ(日本円換算:約3兆0688億円)。このうち、前年は34.3%の大幅減だったギャンブル事業による売上は持ち直し、1.8%減の2273.8億パタカ(約3兆0471億円)に。ギャンブル以外の部門については、料飲が7.6%減の5.1億パタカ(約68億円)、外貨両替が8.6%増の0.8億パタカ(約11億円)、利息が40.7%減の1.6億パタカ(約21億円)だった。
総支出は4.8%減の969.3億パタカ(約1兆2989億円)。このうち、購買、コミッション及び顧客リベートの支出は13.2%減の494.8億パタカ(約6631億円)。一方、営業費用は12.7%増の239.4億パタカ(約3208億円)に上った。顧客に対するホテル宿泊や飲食といった商品及びサービスの提供費が10.2%増の108.2億パタカ(約1450億円)、マーケティングプロモーション及び宣伝費が9.3%増の42.8億パタカ(約574億円)と大きく増えたことが主要因。減価償却、利息支払いといった営業外費用は1.3%減の36.5億パタカ(約489億円)。従業員数は0.8%減の5万5794人、従業員支出は0.4%減の198.6億パタカ(約2661億円)。
経済貢献総額と利益は2年ぶりにプラスに転じた。経済貢献総額は0.5%増の1554.4億パタカ(約2兆0830億円)、利益は0.6%増の1355.8億パタカ(約1兆8169億円)。利益率は1.4ポイント上昇の59.3%。また、大型カジノIR(統合型リゾート)施設のオープンが相次いだことを受け、建物、電子ゲーミング設備が顕著に増加したことから、固定資本構成総額は170.1%増の74.3億パタカ(約996億円)となった。
マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、同年8月から今年8月まで13ヶ月連続で対前年プラスを維持。また、今年に入って以降、1月と6月を除き、200億パタカ(約2680億円)の大台を突破している。