マカオ税関、未納税の密輸たばこ2万7660本押収…中国本土の運び屋から仕入れ
- 2017/10/2 10:21
- 社会・政治
マカオ税関は9月29日、衛生局からマカオ半島下環地区で未納税の密輸たばこが販売されている疑いがあるとの通報を受け、取り締まりを実施した。
取り締まりにおいて、雑貨店1店、スーパーマーケット1店から合計1383箱(2万7660本)の未納税の密輸品とみられるたばこを発見、押収したほか、店舗の責任者2人の身柄を拘束し、税関本部で調査を行なった。
税関の調べに対し、店舗の関係者は商品をいわゆる「運び屋」が中国本土からハンドキャリー方式で密輸したものを仕入れて販売していたことを認めたという。今回押収されたたばこの仕入れ価格は1万2000パタカ(日本円換算:約16.8万円)で、およそ4万1000パタカ(約57.5万円)分の税金支払いを逃れていた。いずれも中国本土で有名な銘柄だったとのこと。
税関は、2人を対外貿易法違反で検挙。5000パタカ(約7.0万円)から10万パタカ(約140万円)の罰金が課されると同時に、密輸品はマカオ政府の所有となる。このほか、衛生局のたばこ予防・コントロール条例違反でも処分されたという。
税関では、今後も未納税の密輸たばこに対して取り締まりを強化して臨む姿勢を示しており、疑わしい人物や商品を見かけた場合に、速やかに通報するよう市民に呼びかけた。
近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。