マカオ税関、未納税の密輸たばこ2万7660本押収…中国本土の運び屋から仕入れ

マカオ税関は9月29日、衛生局からマカオ半島下環地区で未納税の密輸たばこが販売されている疑いがあるとの通報を受け、取り締まりを実施した。

取り締まりにおいて、雑貨店1店、スーパーマーケット1店から合計1383箱(2万7660本)の未納税の密輸品とみられるたばこを発見、押収したほか、店舗の責任者2人の身柄を拘束し、税関本部で調査を行なった。

税関の調べに対し、店舗の関係者は商品をいわゆる「運び屋」が中国本土からハンドキャリー方式で密輸したものを仕入れて販売していたことを認めたという。今回押収されたたばこの仕入れ価格は1万2000パタカ(日本円換算:約16.8万円)で、およそ4万1000パタカ(約57.5万円)分の税金支払いを逃れていた。いずれも中国本土で有名な銘柄だったとのこと。

税関は、2人を対外貿易法違反で検挙。5000パタカ(約7.0万円)から10万パタカ(約140万円)の罰金が課されると同時に、密輸品はマカオ政府の所有となる。このほか、衛生局のたばこ予防・コントロール条例違反でも処分されたという。

税関では、今後も未納税の密輸たばこに対して取り締まりを強化して臨む姿勢を示しており、疑わしい人物や商品を見かけた場合に、速やかに通報するよう市民に呼びかけた。

近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

マカオ税関による密輸品とみられるたばこ商品販売店に対する取り締まりの様子=2017年9月29日(写真:澳門海關)

マカオ税関による密輸品とみられるたばこ商品販売店に対する取り締まりの様子=2017年9月29日(写真:澳門海關)


マカオ税関が押収した未納税の密輸たばこ=2017年9月29日(写真:澳門海關)

マカオ税関が押収した未納税の密輸たばこ=2017年9月29日(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  3.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  4.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  5.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun