対マカオ新規直接投資 対前年31.9%増…16年=銀行及びギャンブル企業による利益再投資で前年からプラスに転じる
- 2017/10/14 10:43
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は10月13日、昨年(2016年)の直接投資統計を発表。同年の海外(中国本土、香港、台湾含む)からマカオに対する新規直接投資額は前年から31.9%増の118.1億パタカ(日本円換算:約1642億円)だった。
同局では、前年の66.7%減から増加に転じた要因として、銀行及びゲーミング(ギャンブル)企業が利益を再投資に回したことを挙げた。
業種別の新規投資額では、銀行及び証券業が49.1億パタカ(約683億円)、保険業が35.9億パタカ(約499億円)、建設業が25.8億パタカ(約359億円)、ギャンブル業は前年のマイナス60.2億パタカ(マイナス約837億円)からプラスに転じ、6.2億パタカ(約86億円)となった。
新規投資元の所在国・地域はのトップ3は香港の90.6億パタカ(約1260億円)、中国本土の48.7億パタカ(約677億円)、英領ヴァージン諸島の25.2億パタカ(約350億円)。一方、ケイマン諸島はマイナス100.4億パタカ(マイナス約1396億円)で、前年に続いてのマイナスだった。
昨年の対マカオ直接投資による利益は前年から5.8減の487.5億パタカ(約6780億円)にとどまった。業種別では、ギャンブル業が前年の47.5%減から大幅なマイナス幅の縮小となる6.4%減の281.5億パタカ(約3915億円)、ホールセール・リテール業が29.6%減の44.9億パタカ(約624億円)、銀行・証券業が6.5%増の115.2億パタカ(約1602億円)。
2016年末時点の対マカオ累計直接投資総額は前年から5.1%増の2442.7億パタカ(約3兆3971億円)。このうち、ギャンブル業が0.8%増の1243.4億パタカ(約1兆7292億円)を占めた。カジノ業の投資元の41.1%がケイマン諸島、33.3%が英領ヴァージン諸島。
なお、マカオ企業による在外累計直接投資は前年から31.6%減の171.3億パタカ(約2382億円)で、投資先は香港が65.0億パタカ(約904億円)、中国本土が56.1億パタカ(約780億円)。投資元の業種別では、ギャンブル業によるものが51.7%減の95.8億パタカ(約1332億円)にとどまった。
2016年の対マカオ直接投資海外企業数は2804社、在外直接投資先は57社。