マカオで今年8人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はフィリピン人ホームヘルパー

マカオ政府衛生局(SSM)は10月28日夜、今年8人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。域内、輸入性を含め、マカオにおけるデング熱患者の確認は今年8月22日以来となる。

SSMによれば、患者はタイパ島の住宅街にあるマンションに居住するホームヘルパー職のフィリピン人女性(24)。10月6日から17日まで親族訪問のためフィリピンに滞在。マカオに戻った後、24日夜に発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛といった症状が出たため、同日個人診療所及び総合病院の鏡湖醫院を受診。27日に再び症状が出たため、科大醫院を受診し、デング熱診断のための血液検査を受けた。翌28日にSSM公衆衛生研究所のPCR検査結果が明らかとなり、デング熱4型に感染していることが確認されたという。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとのこと。

なお、患者を雇用する一家のメンバーにデング熱特有の症状は出ていないという。SSMでは、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施する予定。

このほか、今年に入って以降、マカオでは域内デング熱感染が6例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認されている。域内デング熱感染者の6人はいずれもマカオ半島の下環地区に居住あるいは勤務していた。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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