マカオの大型国際カジノ見本市「MGSエンターテイメントショー2017」閉幕…日本版IRや日本製カジノマシンに高い関心
- 2017/11/17 11:03
- カジノ・IR
マカオ・コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)ヴェネチアンマカオ併設のコタイエキスポホールで開催された大型国際ゲーミング(カジノ)見本市「MGSエンターテイメントショー(澳門娯樂展)2017」が11月16日に閉幕した。
MGSエンターテイメントショーは地元マカオのゲーミング(カジノ)機器製造業者の組合にあたる澳門娯楽設備廠商会の主催で2013年にスタート。今年で5回目の開催で、会期は11月14日から16日までの3日間。運営事務局が16日午後8時すぎに発表したプレスリリースによれば、出展社数は162、来場者数は1万5234人で、いずれも過去最大となった。
今回のMGSエンターテイメントショーには、スロットマシンメーカー及び関連機器やシステム、ゲーミングチップやプレイングカード(トランプ)などのカジノ用品、VIPルームなどを運営するカジノ仲介業者といったゲーミング(カジノ)関連業界のほか、アリババクラウドやSINA(新浪)といったIT、ショービジネス、飲食、サービス、家具、メディア、カジノ関連学科やディーラー養成コースを持つ教育機関まで、世界各地から幅広い企業が出展した。
マカオは多くのカジノIR(統合型リゾート)施設が建ち並ぶ世界一のカジノ売上を誇る都市であるだけでなく、MGSエンターテイメントショーのような大型国際見本市が開催されることで、アジアにおけるゲーミング(カジノ)業界の最新トレンドやキーパーソンが一堂に会する情報及び人材ハブ機能も果たしている。
昨今、アジアはもとより、世界のカジノ業界関係者の中で最も関心の高いトピックとなっているのが「日本版IR」、言い換えると「日本のカジノ解禁」だ。今回の見本市会場でも、日本のジャスダック上場企業であるピクセルカンパニーズ社が主催者からMGS日本総代理事務局として認証を受けた上、日本版IRをテーマにした大型ブースを出展。IR誘致を目指す地方自治体からの誘致推進活動紹介及び観光PR等の資料提供による展示、日本国内でIR関連事業へ参入している企業の事業紹介のほか、マカオのカジノ業界のキーパーソンや日本の有識者を招聘したトークセッションをブース内ステージで開催するなど、積極的に最新動向の発信した。
MGS運営事務局でも、会期3日目の午前中、見本市会場併設の講演会場で日本版IRをテーマにした講演会及びパネルディスカッションを開催し、日本版IRの専門家として日本の広告代理店、メディア、コンサルティング、大学関係者らが相次いで登壇。会場には日本進出に関心を示すカジノ運営会社や新たなビジネスチャンスを狙うサプライヤー、メディアなどが駆けつけ、立ち見が出るほどの人気となった。
MGSエンターテイメントショーに絡む現地メディアの報道を見ると、一般紙、業界専門誌ともに、日本版IRに焦点を当てた記事を多く掲載しており、注目度の高さを伺わせた。
このほか、MGS運営事務局が会場内の「スロットエクスペリエンスコーナー」に世界各国のカジノ向けスロットマシンメーカーから候補商品を募り、実際に来場者に体験させた上での評価投票を実施した。投票結果は会期2日目の15日夜に発表され、ピクセルカンパニーズのグループ会社にあたるLT Game Japan社が開発、製造した「RGX1000シリーズ」の「GOD OF THE SEA(ゲームタイトル)」が全4部門のうち、最優秀テーマ賞及び最優秀ユーザー体験賞をダブル受賞した。
「RGX1000シリーズ」は、昨年デビューした同社のカジノ関連事業参入の第1弾商品で、カジノ向けスロットとしては世界初となる本格可動ギミックを備えた次世代型スロットマシンとなり、筐体に上下2段のマルチ画面を搭載し、大画面による派手なグラフィック演出など、これまでにないゲーム性でプレイヤーが楽しめるものとのこと。
同社では、今回のMGSに「RGX1000シリーズ」(12タイトル)のほか、新作商品として43インチ縦置きモニターを搭載した「RGX2000シリーズ」(2タイトル)及びパーソナルシックボーマシン「MD01 SIC-BO」を初出展していた。