マカオの17年第3四半期MICE統計公表…コンベンション誘致好調、エキジビションは入場者数減も売上倍増

マカオ政府統計調査局は11月23日、今年第3四半期(2017年7〜9月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計データを公表。

今年第3四半期のMICE開催件数は304件、参加・入場人数は58.1万人(延べ、以下同)だった。

コンベンション(会議)の開催件数は前年の同じ時期から22件増の279件、参加者数は33.9%増の6.0万人。参加人数200人以上のイベントが18件増、参加者数が45.7%増だったほか、4時間以上の会議が12件増の183件、参加者数は37.7%増の5.1万人。会議全体の平均開催期間は0.1日増の1.5日。

エキジビション(見本市)は2件減の15件で、入場者数は12.9%減の50.3万人。このうち11件が民間主催によるもので、入場者数は16.9%減の35.4万人。平均開催期間は0.1日減の3.4日、使用総面積は12.6%増の5.2万平米。インセンティブ活動は7件増の10件、参加者数2.2倍の1.8万人、平均活動時間は0.9日減の2.8日、総使用会場面積は7.4倍の16.8万平米。

エキジビション主催者提供資料によれば、15件のエキジビションの売上は倍増となる2471万パタカ(日本円換算:約3.4億円)で、ブース出展者からの賃料が58.4%を占めた。経費は19.5%増の5265万パタカ(約7.3億円)で、設営費が24.6%、宣伝費が17.5%を占めた。民間主催の11件に限ると、売上は2191万パタカ(約3.0億円)で、ブース出展者からの賃料が53.1%、政府またはその他機関からの補助金が46.2%を占めた。経費は1935万パタカ(約2.7億円)で、設営費が23.5%、宿泊飲食費が19.0%。

エキジビション出展社数は1876で、このうち中国本土の業者が25.1%、地元マカオの業者が32.6%を占めた。エキジビションを訪れたバイヤーは2.1万人で、地元マカオからが全体の65.3%。民間主催のエキジビションの出展社数は1030で、このうち中国本土の業者が40.1%を占めた。バイヤーは1.7万人で、同73.0%。

第3四半期に開催されたエキジビションに出展した355人への調査によると、売上のうち商品販売が89.6%、経費のうちブース賃料が65.4%を占めたという。

今年第1四半期から第3四半期までの累計MICE開催件数は1003件、参加・入場人数は120.8万人。会議は88件増の931件、参加者数は50.1%増の15.9万人。このうち、4時間以上の会議が89件増の625件、参加者数は69.1%増の13.0万人。エキジビションは6件減の33件、入場者数は7.1%減の101.7万人。このうち、民間主催のものが28件で、入場者数は8.4%減の85.9万人。政府主催の5件の入場者数は0.7%増の15.7万人。インセンティブ活動は16件増の39件、参加者数は1.4%増の3.1万人。

33件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上は28.5%増の1.08億パタカ(約15.0億円)、経費は2.5%減の1.15億パタカ(約15.9億円)。このうち、民間主催の28件に限った売上は1.04億パタカ(約14.4億円)で、経費の5081万パタカ(約7.0億円)と政府及びその他機関からの補助金1482万パタカ(約2.1億円)を除いた利益は3098万パタカ(約4.3億円)となり、前年の同じ時期の1100万パタカ(約1.5億円)から大幅に良化した。

近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

今年第3四半期に開催されたエキジビション「第5回マカオ国際観光展(MITE)」開幕式典(資料)=2017年7月7日(写真:GCS)

今年第3四半期に開催されたエキジビション「第5回マカオ国際観光展(MITE)」開幕式典(資料)=2017年7月7日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun