マカオの17年第3四半期MICE統計公表…コンベンション誘致好調、エキジビションは入場者数減も売上倍増
- 2017/11/24 12:17
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は11月23日、今年第3四半期(2017年7〜9月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計データを公表。
今年第3四半期のMICE開催件数は304件、参加・入場人数は58.1万人(延べ、以下同)だった。
コンベンション(会議)の開催件数は前年の同じ時期から22件増の279件、参加者数は33.9%増の6.0万人。参加人数200人以上のイベントが18件増、参加者数が45.7%増だったほか、4時間以上の会議が12件増の183件、参加者数は37.7%増の5.1万人。会議全体の平均開催期間は0.1日増の1.5日。
エキジビション(見本市)は2件減の15件で、入場者数は12.9%減の50.3万人。このうち11件が民間主催によるもので、入場者数は16.9%減の35.4万人。平均開催期間は0.1日減の3.4日、使用総面積は12.6%増の5.2万平米。インセンティブ活動は7件増の10件、参加者数2.2倍の1.8万人、平均活動時間は0.9日減の2.8日、総使用会場面積は7.4倍の16.8万平米。
エキジビション主催者提供資料によれば、15件のエキジビションの売上は倍増となる2471万パタカ(日本円換算:約3.4億円)で、ブース出展者からの賃料が58.4%を占めた。経費は19.5%増の5265万パタカ(約7.3億円)で、設営費が24.6%、宣伝費が17.5%を占めた。民間主催の11件に限ると、売上は2191万パタカ(約3.0億円)で、ブース出展者からの賃料が53.1%、政府またはその他機関からの補助金が46.2%を占めた。経費は1935万パタカ(約2.7億円)で、設営費が23.5%、宿泊飲食費が19.0%。
エキジビション出展社数は1876で、このうち中国本土の業者が25.1%、地元マカオの業者が32.6%を占めた。エキジビションを訪れたバイヤーは2.1万人で、地元マカオからが全体の65.3%。民間主催のエキジビションの出展社数は1030で、このうち中国本土の業者が40.1%を占めた。バイヤーは1.7万人で、同73.0%。
第3四半期に開催されたエキジビションに出展した355人への調査によると、売上のうち商品販売が89.6%、経費のうちブース賃料が65.4%を占めたという。
今年第1四半期から第3四半期までの累計MICE開催件数は1003件、参加・入場人数は120.8万人。会議は88件増の931件、参加者数は50.1%増の15.9万人。このうち、4時間以上の会議が89件増の625件、参加者数は69.1%増の13.0万人。エキジビションは6件減の33件、入場者数は7.1%減の101.7万人。このうち、民間主催のものが28件で、入場者数は8.4%減の85.9万人。政府主催の5件の入場者数は0.7%増の15.7万人。インセンティブ活動は16件増の39件、参加者数は1.4%増の3.1万人。
33件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上は28.5%増の1.08億パタカ(約15.0億円)、経費は2.5%減の1.15億パタカ(約15.9億円)。このうち、民間主催の28件に限った売上は1.04億パタカ(約14.4億円)で、経費の5081万パタカ(約7.0億円)と政府及びその他機関からの補助金1482万パタカ(約2.1億円)を除いた利益は3098万パタカ(約4.3億円)となり、前年の同じ時期の1100万パタカ(約1.5億円)から大幅に良化した。
近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。