マカオで今年10人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はタイ渡航歴ある28歳女性
- 2017/12/19 20:05
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は12月19日午後、今年10人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。
SSMによれば、患者はマカオ半島北部の住宅街、黒沙環中街にあるマンションに居住するマカオ人の女性(28)。12月6日から10日にかけて友人とともにタイへ旅行に出かけ、マカオに戻った後、13日に発熱、眼窩痛、頭痛、筋肉痛の症状が出たため、総合病院の鏡湖醫院を受診。16日になっても症状が持続したことから、同院でデング熱診断のための血液検査を受けた。19日にSSM公衆衛生研究所のPCR検査結果が明らかとなり、デング熱2型に感染していることが確認されたという。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとのこと。
なお、患者と同居する家族、一緒にタイ旅行に出かけた友人にデング熱特有の症状は出ておらず、旅行から帰った後、職場にも出勤していなかったという。SSMでは、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施する予定。
このほか、今年に入って以降、マカオでは域内デング熱感染が6例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認されている。域内デング熱感染者の6人はいずれもマカオ半島の下環地区に居住あるいは勤務していた。
SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。
マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。