マカオのカジノから約430万円分のチップ奪った中国人の男逮捕…動機は父親の医療費

マカオ司法警察局は1月8日、昨年(2017年)11月26日にマカオ半島中区のカジノ施設で発生したゲーミング(カジノ)チップ強奪事件の容疑者として、中国本土出身の男(35)を逮捕したと発表した。

事件当日、男はゲームが進行中のカジノテーブルのチップ保管スペースに手を伸ばして額面5万香港ドルのチップ6枚、計30万香港ドル(日本円換算:約430万円)分を奪い、脱兎のごとく施設外に向かって走り出し、姿をくらませていた。

その後、カジノ施設から通報を受けた警察が捜査を行い、被疑者の身元を特定。ただし、マカオと中国本土を結ぶ陸路のボーダー、關閘を経由して中国本土側に出境した後だったことが判明。しかしながら、近日、被疑者が再び同じ關閘からマカオに入境しようとした際、イミグレーション施設内で身柄の拘束に成功したとのこと。

被疑者は警察の調べに対し、犯行を認めたほか、動機については父親の医療費に充てる持ち金がなかったためチップ強奪を思き、奪ったチップはすでに換金して実家に入れたなどと供述しているという。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

ゲーミングチップとバカラテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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