マカオ、インフルエンザ予防接種希望者急増…ピーク突入と4歳女児死亡受け=ワクチン追加輸入対応

マカオでは、1月23日に衛生局(SSM)がインフルエンザ流行ピーク宣言を出したほか、25日にはA型インフルエンザウイルスに感染し、肺炎を併発した4歳女児が死亡したことを受け、市民の間でインフルエンザ予防に関する関心が高まっている。

マカオでは昨年(2017年)9月25日から市内各所の医療機関で乳幼児、高齢者、学校及び病院関係者ら高リスク者を対象とした無料予防接種をスタート。同年12月11から対象を全市民に拡大していた。なお、死亡した女児が通っていた幼稚園でもSSMが出張接種を行なっていたが、SSMは女児が接種を受けていなかったと発表していた。

マカオ政府衛生局(SSM)が1月28日午後に開催した記者会見の内容によれば、23日のインフルエンザ流行ピーク宣言と25日の4歳女児死亡の報道を受け、26日の無料インフルエンザ予防接種の希望者が平日平均の10倍となる4000人、27日は午前9時から午後1時までの間に3600人に達したとのこと。各医療機関のキャパシティと長い待ち時間を考慮し、同日から事前予約制を導入、5歳以下と高リスク者を優先して受け入れる方針を発表した。一般の接種希望者は最短で3日後の予約になるとした。

また、2017-2018年シーズン向けに12万本の4価インフルエンザワクチンを購入したが、すでに残数が5000本程度となったことから、新たに4万本を追加購入したとのこと。フランス及びドイツからの輸入し、2日後から順次到着予定で、価格は1本あたり70〜100パタカ(日本円換算:約946〜1351円)という。

このほか、抗インフルエンザ薬は18万人分、防疫材は3ヶ月分のそれぞれ備蓄があるとした。

マカオの面積は約30平方キロ、人口は約65万人で、人口密度が極めて高い。

インフルエンザ予防接種状況視察のため市内の医療機関を訪れたマカオ政府社会文化庁の譚俊榮(アレクシス・タム)長官=2018年1月28日(写真:マカオ政府社会文化庁長官事務所)

インフルエンザ予防接種状況視察のため市内の医療機関を訪れたマカオ政府社会文化庁の譚俊榮(アレクシス・タム)長官=2018年1月28日(写真:マカオ政府社会文化庁長官事務所)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun