マカオの公立病院が非居民の分娩費用を大幅値上げへ…中国本土の一人っ子政策緩和による出産旅行者増など考慮

マカオ政府衛生局(SSM)は2月28日に記者会見を開き、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院における分娩手術費用について、海外労働者や観光客といった非居民を対象とした料金を大幅に値上げする方針を明らかにした。

SSMによれば、中国本土で「一人っ子政策」が緩和されたことを受け、2017年の同院での総分娩件数の28%を非居民が占めたという。内訳は訪マカオ旅客(観光客)が20%、マカオでの就労許可を有する海外労働者が8%。また、同院の分娩手術費用は20年に渡って据え置きとなっているとのこと。同局では、値上げによって市場価格との格差是正による適正化、居民優先の公立病院サービスの確保を図りたい意向とした。

SSMが公表した値上げプランの内容は、海外労働者の場合、自然分娩手術費が975パタカ(日本円換算:約1.3万円)から8775パタカ(約11.6万円)に、帝王切開手術費が1950パタカ(約2.6万円)から1万7550パタカ(約23.2万円)に。「観光客」の場合、自然分娩手術費が1950パタカから1万7550パタカに、帝王切開手術費が3900パタカ(約5.2万円)から3万5100パタカ(約46.4万円)に。未払いのまま退院するケースを防止する目的でデポジットを導入する考えもあるとのこと。今後、関係機関による承認手続きが得られ次第、新料金が適用される見通し。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun