マカオ税関、タイパ島沖で蛇頭1人と密航者3人を検挙

マカオ税関(澳門海關)は3月16日午前5時頃、マカオ半島とタイパ島を結ぶ西灣大橋付近の海上で不審な木製のモーターボートを発見し、追跡を開始。タイパ島の沖合で造成中のE1埋立地沖で追いつき、船に乗っていた男2人、女2人の計4人の身柄を拘束した。

その後の調べで、4人は年齢は32歳から49歳、いずれも中国本土出身の非法入境者であることが発覚。税関では、このうち1人の蛇頭の男を密航ほう助罪で送検するとともに、残る3人の密航者の身柄については出入境を管轄する治安警察局に身柄を引き渡す方針。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

密航に使われた木製のモーターボート(写真:澳門海關)

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