マカオの公共路線バス約10年ぶり運賃値上げ…4月21日から=ゾーン制廃し均一運賃に
- 2018/4/16 14:08
- 社会・政治
4月16日付のマカオ特別行政区官報に公共路線バスの新料金に関する行政長官令が掲載された。新料金の導入は4月21日からで、現在のゾーン制から均一運賃に変更される。運賃改定は約10年ぶり。
現行のゾーン制運賃(一般料金)は、現金支払いの場合で2.8〜6.4パタカ(日本円換算:約37〜85円)、交通系ICカードのマカオパスを使った支払いの場合で2.0〜3.0パタカ(約27〜40円)。新しい均一料金案では、現金で6.0パタカ(約80円)となるほか、交通系ICカード「マカオパス」を利用した場合は割引運賃を適用し、普通バスが3.0パタカ(約40円)、系統番号に「X」が付く快速バスが4.0パタカ(約53円)。現金支払いで3ゾーンを跨ぐバスを利用する場合を除いて全面的な値上げとなる。
このほか、マカオパスを利用した場合の乗り継ぎ割引も継続実施される。普通バスから快速バスに乗り継ぐ場合は差額が引かれる。なお、マカオパスの学生用カード利用の場合は半額、高齢者及び障がい者用カード利用の場合は無料。
マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人のコンパクトサイズの都市だが、昨年(2017年)のインバウンド旅客数は約3260万人以上にも達した。目下、マカオ初の軌道系大量輸送機関となるマカオLRT(新交通システム)が建設中で、2019年頃に一部が開通予定となっている。マカオの公共路線バスの1日あたり平均利用者数は2011年に32万人だったが、昨年は58万人に上った。