マカオ税関、30分内に2件の密航事案摘発…未成年者も関与
- 2018/5/11 12:40
- 社会・政治
マカオ税関(澳門海關)の発表によれば、5月8日午前5時頃、30分内に2件の密航事案を摘発。中国本土出身の男5人の身柄を拘束したとのこと。
5月8日午前5時頃、税関職員がマカオ半島南部の融和門周辺を巡回していたところ、密航が疑われる挙動不審の男2人を発見し、職務質問を行なっていたところ、近くの岸壁に別の男1人が操縦する木造船が近づき、事態を察知して逃走を図ったという。その後、税関の高速艇が木造船に追いつき、操縦していた男の身柄を確保した。船を操縦していたのは未成年者(16歳)、陸上で身柄を確保した2人のうち1人が偽造のマカオ滞在許可証を所持していたという。
この事件からおよそ30分後、税関の高速艇がタイパ島北部沿岸にあるサイクリングロード沖合で不審な船舶を発見。臨検したところ、2人の男が乗っており、会場作業中であると説明したが、身分証及び海上作業書類を所持しておらず、身柄を拘束した。
税関では、最初の事案で逮捕した3人を密航者隠匿及び文書偽造で送検、2つ目の事案で身柄を拘束した密航者の2人の身柄を治安警察局に引き渡す方針。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。